研究課題/領域番号 |
24593287
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
河井 伸子 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (50342233)
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研究分担者 |
黒田 久美子 千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (20241979)
正木 治恵 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (90190339)
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キーワード | 連続性 / 2型糖尿病 / 生活調整 / 評価指標 |
研究概要 |
今年度は、前年度に明らかにした2型糖尿病患者の連続性を把握し、評価するための構成要素毎に下位項目を先行研究の実践内容の二次分析により抽出した。その結果をもとに専門家会議に用いる仮評価指標の作成を行った。現在は評価指標の洗練のための専門家会議開催に向けての調整を行っている。 また、糖尿病看護領域における研究を概観し、現在に至る糖尿病患者に関する研究知見を明らかにした。その結果【不快感情や困難さがありながらも、喜びを感じ、志向性・主体性を保ち拡張しつつ生きる自己の様相】【信じ拠りどころとなるものと共に生きようと抱いている思い】【食事療法継続に対する糖尿病患者のコーピング行動】【小児糖尿病患者の療養行動と影響しあう、年齢を重ねる変化や家族の関係性の中での行動の自立とは異なる判断・意味づけができる主体性】【糖尿病の自己管理と、自己の生活・身体状況・意識・価値観・感情・学習・社会的関係性との関連性】【心理面、社会面、身体面、自己管理行動が影響する糖尿病患者のQOLや治療満足】の6つのテーマに統合された。今後はこの研究結果を踏まえ、連続性を基盤とする看護実践の糖尿病看護領域における位置づけを明確にしながら評価指標を作成していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、本年度で専門家会議を行い、仮評価指標の妥当性の検討および洗練を行う予定であったが、専門家とのスケジュール調整に難航し、実施できず、仮評価指標の作成段階でとどまった。そのため、本年度は本評価指標を説明するために有用となる連続性を基盤とする看護実践および評価指標の糖尿病看護領域における位置づけを明確化するための研究を行った。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、専門家会議を行い、仮評価指標の妥当性の検討および洗練を行う。その後、糖尿病看護に関心のある看護師に連続性を基盤とする看護実践と作成した評価指標の紹介を行い、その後のグループインタビューで実践適用可能性について討議していただく。また、希望者に実際に評価指標を用いて看護実践を振り返ってもらい、看護実践の評価をして頂き、実践適用の検証を行う予定である。研究を推進するに当たり、認定看護師養成課程の教員にも協力を仰ぐなど、研究推進に必要な人員を確保することで、予定通りの研究が実施できるようにしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
専門家会議を実施しなかったことにより、交通費、謝金および分析補助のための人件費等の支出が予定されていたものより少額になったため。 本年度実施する予定であった専門家会議および実践適用可能性検討のためのグループインタビューを行うための交通費、人件費、謝金等、その他、を使用する。また、分析作業委託のための人件費、謝金を使用する。また研究結果報告のための学会参加費及び交通費、科研会議のための交通費等の諸費用を考えている。また専門家会議、分析および成果発表のために必要な機器の購入(プロジェクターやレーザーポインタ、プリンター)を計画している。
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