研究課題/領域番号 |
24593290
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
中川 理恵 浜松医科大学, 医学部, 講師 (70313947)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 慢性心不全 / 身体感覚 / 現象学 |
研究概要 |
慢性心不全は心疾患末期の状態像であり、急性増悪を繰り返し、慢性的に経過する。このような疾患を患う慢性心不全患者が感じている身体感覚に注目し、彼らがそれをどのように経験しているのか、患者の語りを解釈することで当事者の視点より明らかにすることが、本研究の目的である。 今年度は、患者への面接に先駆け、国内の先行研究において、身体疾患を有する患者の「身体感覚」がどのように捉えられているのかを検討した。具体的には、医学中央雑誌Web版を用いて、2013年3月までの文献を対象として、「身体感覚」の用語を含む文献を検索した。この際、原著論文および看護文献を指定した。検索された文献から、「精神疾患を有する患者、妊産婦、看護師、看護学生を対象とした文献を除く」、「身体感覚に焦点をあてた記述が含まれていない文献を除く」を選定基準として、分析対象文献を抽出し、その内容を分析した。分析した結果、二つの視点から「身体感覚」を捉えている傾向がうかがえた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では、「身体感覚」に関する文献検討を予定していなかった。しかし、慢性心不全患者への面接によるデータ収集に先駆け、「身体感覚」に関する文献検討を行うことが望ましいと判断し実施したために、当初の研究計画よりもやや遅れた進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に進めてきた「身体感覚」に関する文献検討の結果をまとめ、学会誌に発表する。その後、当初から計画していた慢性心不全患者への面接を実施し、面接で得られたデータを解釈・記述し、本研究の目的を達成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会誌への投稿にむけての必要経費、慢性心不全患者への面接の実施、逐語録の作成のうえでの必要経費として、研究費を使用する予定である。
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