研究課題/領域番号 |
24593291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大川 明子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20290546)
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研究分担者 |
梅田 徳男 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (40142319)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | がん看護 / 在宅看護 / 遠隔看護 / 情報通信 |
研究概要 |
地域における多職種との連携ができる在宅チーム医療支援システムの構築する目的で、今年度は訪問看護施設システムに家族への日常生活ケア等の技術指導や社会資源等の情報提供を組込み、カメラボイスシステムやメールを用いて困ったことなどを相談ができるようにした。本構築システムは既構築実験システムのメニュー画面のセルフケア項目に「ケア」ボタンを設けた。このボタンから患者の家族は情報提供およびケア教育内容を見ることができ、訪問看護時、またはそれ以外の時間でも、本システムを利用することで遠隔指導が可能となった。また、設定したケア教育内容に該当しない場合はメニュー画面の相談サポートから「メール」ボタンを活用し、訪問看護師に相談できるようにした。メールでの相談が可能であることから、即応ではないが個別対応が可能となり、個別性のあるケア教育相談が可能となった。 終末期がん患者や家族が安心・安楽に在宅で療養するためには、がん患者を支える家族への支援と他職種間の連携・情報提供や、在宅における療養生活の質の維持向上を図るため家族への継続的なケア技術の指導やこころの支えが必要となる。 以上のように終末期がん患者を抱える家族へ情報提供とケア教育とを実施することにより、家族介護者の身体的・心理的負担の軽減が期待できる。 本構築システムの利用で、在宅末期がん患者の家族介護者への情報提供やケア方法が教育指導でき、必要時には個別対応が可能となった。これらから、家族介護者の身体的・精神的負担の軽減につながる在宅療養支援システムが構築できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
在宅における終末期がん患者に対する質の高い在宅ケアを実現するには、医師、看護師、医療福祉職などのケアに関わる医療専門職間のケア情報提供体制の整備が必要である。そこで本研究では地域における多職種との連携ができる在宅チーム医療支援システムを構築する。訪問看護師と在宅医との連携をおこなう。また、構築したシステムの設計・構築の妥当性と信頼性を図るため、構築したシステムの内容に関する聞き取り調査をする必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
在宅における終末期がん患者に対する質の高い在宅ケアを実現するには、医師、看護師、医療福祉職などのケアに関わる医療専門職間のケア情報提供体制の整備が必要である。そこで今年度では地域における多職種との連携ができる在宅チーム医療支援システムを構築する。特に訪問看護師と在宅医との連携をおこなう。 既構築システムである映像情報や文字情報の患者情報を双方向で伝送可能とした遠隔看護実践可能なリアルタイム在宅看護支援実験システムに、Webを用いて、訪問看護師と在宅医との間で在宅チーム医療支援機能を追加する。また、訪問看護師システムに在宅医への相談/情報提供機能も設ける。在宅医は訪問看護師システム内の情報が閲覧できる。さらに、緊急時はカメラボイスシステムやメールを用いて困ったことなどを相談できるようにもする。また、構築したシステムの設計・構築の妥当性と信頼性を図るため、構築したシステムの内容に関する聞き取り調査をする。聞き取り内容は、カメラボイスによる相談、ケア技術に関する指導・情報提供について、半構成的質問紙を作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
在宅チーム医療支援システムに追加する在宅医システム一式(30万円)を購入する。 国際学会CARSとRSNAへの発表参加をする。 共同研究者との打ち合わせ2回おこなう。 英文論文投稿する。
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