本研究は、生体肝移植ドナー・レシピエント・家族の抱える問題および必要とされる支援を明らかにすることを目的として実施した。調査の結果から、生体肝移植ドナーは移植医療への「感謝」と「限界の実感」という相反する思いを抱いており、レシピエントの状況によりその思いは影響を受けることが明らかになった。また、レシピエントはドナーや家族に対する「気がかり」を抱いていることが明らかになった。さらに、レシピエント移植コーディネーターを対象とした調査結果を今後発表予定である。これらの結果から、生体肝移植を必要とする家族は互いの状況により課題が生じうるため、それぞれに対する思いをふまえ支援を行っていく必要がある。
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