研究課題/領域番号 |
24593299
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
南川 貴子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (20314883)
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研究分担者 |
田村 綾子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10227275)
市原 多香子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (10274268)
桑村 由美 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90284322)
日坂 ゆかり 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30730593)
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キーワード | 脳卒中 / 看護ケア / 廃用症候群予防 |
研究概要 |
本研究の目的は、脳卒中患者が慢性期になってから問題の1つになっている上肢の拘縮や痛みに対して、脳卒中を発症した直後の急性期から医療チームの中で主に生活の支援を行う看護師が、安全に臨床で使用できる上肢の廃用症候群予防プログラムの開発である。 本研究では、平成24年度から25年度にかけて、1施設でのSCU(脳卒中センター)及び脳卒中急性病棟にて、発症後1~2日目の脳卒中患者を対象に、前向き比較研究行い、対照群30例について、生体電子インピーダンスを用いて筋肉量の測定および、関節可動域測定にて可動域の変化を見た。その後、看護師が実施可能な上肢の廃用症候群予防プログラムを作り、介入群30例の患者の検証を行っている。 その研究成果の一部を昨年度の(AANN:American Association of Neuroscience Nurses)に引き続き、本年度は2013年9月13日から17日に日本(長良川国際会議場)で行われたWFNN(The World Federation of Neuroscience Nurses)に「Actual changes in muscle mass in the arms and legs of acute stroke patients with hemiplegia(脳卒中急性期肩麻痺患者の上下肢の筋肉量の変化の実態)」の題名で発表を行った。その結果は、介入を行わなかった患者では、1週間で麻痺側、非麻痺側の特に上肢の筋肉量が有意に低下 していた。今後は、介入群との比較を行い、プログラムの有効性を確認したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初発の脳卒中患者を対象にのSCU(脳卒中センター)および急性期脳卒中病棟での前向き比較研究(介入研究)を行い、対照群30例、介入群30例のデータ収集は平成26年3月までで終了した。 現在、その結果を分析し、論文投稿、学会にて結果の発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今回の介入研究では、介入によって発生する恐れのある肩や腕の痛みなどについて発生予防には十分注意して研究を行った。その結果、急性期病院入院中には介入が原因と考えられる有害事象の発生は聞き取り調査ではなかった。 しかし、対象者の退院後の状況の把握は不十分であるために、急性期病院退院後の安全面での確認を中心に肩や腕の痛みの有無と日常生活状況の確認のために、研究参加者に対して退院後の経過を郵送法でのアンケート法を用いた追跡調査で確認する予定である。 また、成果の公表として論文作成および学会での公表を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に論文作成に着手する予定であったが、予定よりも患者のデータ収集に時間がかかり、平成25年度は論文作成にまで至らなかった。平成26年度は、英文雑誌に投稿を行ってゆきたい(翻訳料金、投稿料金)。 平成26年度は、郵送法による患者の上肢の痛みと、日常での生活面についてのアンケート調査を行う予定である(平成26年4月30日倫理審査委員会提出済)。また、介入研究の結果の論文作成を行い、雑誌に投稿する予定である。
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