研究課題/領域番号 |
24593299
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
南川 貴子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (20314883)
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研究分担者 |
田村 綾子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10227275)
市原 多香子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (10274268)
桑村 由美 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90284322) [辞退]
日坂 ゆかり 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30730593)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 脳神経看護 / リハビリテーション看護 / 日常生活援助 / 脳卒中 / 介入研究 |
研究実績の概要 |
脳卒中患者が慢性期になってからの問題の1つに麻痺側上肢筋力低下と肩関節拘縮および肩関節の痛みがある。脳卒中患者の慢性期で肩関節拘縮を伴う患者は脳卒中患者の40~50%を占めており、日常生活に大きな影響を与えるといわれている。今回の研究は、慢性期にこれらの症状を少しでも残さずに生活できるように、脳卒中を発症直後から実施可能で、看護師が安全に実施できるプログラムを開発するために研究である。 平成26年度の研究では、発症後1~2日目の発症間もない急性期脳卒中患者を対象に、対照群と介入群を入院期間で分けて麻痺側及び非麻痺側の上肢の関節可動域と生体電子インピーダンスの機器を使用しての筋肉量の比較を行った。 脳卒中急性期患者の上肢の関節可動域の結果については、麻痺側の関節可動域の縮小が脳卒中の発症早期から起こっており、特に肩関節外転と外旋の低下がみられていることが明らかになった。また、介入については、ヘアブラシを患者にもってもらい、ブラッシングを行った。この結果に関してはBJNN(British Journal of Neuroscience Nursing )に掲載予定である。筋肉量については、発症後1週間で麻痺側上肢に筋肉量の低下があることを明らかにした。2014年10月10日の日本脳神経看護研究学会にて「発症間もない脳卒中患者の筋肉量の変化」のタイトルで発表した。 平成26年度に行ったアンケート調査は、合計56名に郵送した。今後アンケートの結果について発表していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、初発の脳卒中患者の関節可動域の介入した結果をBJNN(British Journal of Neuroscience Nursing )に投稿し、結果の一部が掲載予定である。ほぼ当初の予定通りに進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、平成27年度が本研究の最終年度であるため、本研究で得れた成果の発表を重点的に行う。 発表については、本研究で得られた上肢の関節可動域への変化の一部を2016年4月に行われるAANNへ投稿し、演題が採用されれば発表する予定である。また、前年度に得られたアンケート調査の分析を行い、公表する予定である。 論文の投稿については、本研究で得られ昨年日本脳神経看護学会発表した筋肉量の変化についての成果を、学会誌へ投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文の翻訳・校正費用に予定以上の費用が必要となり、当初予定した学会への成果発表を別の予算で行ったために、今回の次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は当初の予定では、EANN(European Association of Neuroscience Nursing)への成果発表を予定していたが、昨今の情勢を踏まえて、2016年の4月に行われるアメリカでの脳神経看護学会発表の一部に使用したい。
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