研究課題/領域番号 |
24593306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
新川 哲子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30619482)
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研究分担者 |
林田 直美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00420638)
高村 昇 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30295068)
古賀 幹敏 活水女子大学, 音楽学部, 准教授 (60341591)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 重症心身障害児 / 音楽療法 / 心拍間隔変動 |
研究概要 |
本研究の目的は、心電図機能を用いた心拍間隔変動モニタリングによる自律神経系の客観的評価を通じて、重症心身障害児における音楽療法の有効性を検討することである。 平成24年度計画として下記の様に遂行した。1.音楽療法を受けている重症心身障害児6名(症例群)と性別・年齢をマッチングさせた健常者(対照群)を選定し、音楽療法実施前・中・後の自律神経系の変動を評価した。 事前に、対照群で、小型モニタリングチップを用いて音楽療法実施前・中・後の自律神経系の変動を評価し、有用性について確認した。2.症例群において、児の様子からは音楽療法に全く反応してないように見えても、自律神経の変動がみられたケースもあった。 このことより、心拍変動モニタリングは重症心身障害児における音楽療法の有用性についての客観的評価ができると判断した。3.1.2の結果を論文としてまとめ、2012年にTohoku J.Exp.Medに投稿し採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
症例数は少ないが、結果を論文としてまとめ採択されたため計画以上に進展したと考える。ただし、当初20例を予定したため、症例数を増やす必要がある。 症例数が増えることで、反応群と無反応群に分けて比較検討ができる。 今回は、1回だけの測定であったため、継続した測定が必要だと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
1.2012年にデータ収集した6名の継続調査を行う。 2.症例数を当初の予定通りに20名となるように増やす。 3.音楽療法による反応群と無反応群に分けて検討する。 4.小型モニタリングチップの装着時間を延長し、音楽療法以外の自律神経系の変動を 評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、463,934円である。 この状況は、設備備品費の楽器に20,000円予定していたが、研究分担者のエレクトーンを利用したため不要となった。また、その他のモニタリングデバイスの貸し出しに20,000円予定していたが症例数が少なく初年度であったためテスト期間として無料となった。残りは、人件費が症例数が少なく予定より日数が少なくなったための減である。 平成25年度は、当初の予算に加え、論文発表のための旅費を大学院生2名分追加する。 (120,000円)また、楽器を今年度購入することにする。(20,000円)国内発表とは別に英文の論文をまとめるための校正費用に充てる。(150,000円)
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