研究課題/領域番号 |
24593308
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
森 一恵 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10210113)
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研究分担者 |
杉本 知子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00314922)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高齢がん患者 / 意思決定 / 終末期看護 / ギアチェンジ |
研究実績の概要 |
平成25年度に収集したデータをまとめ、第34回日本看護科学学会学術集会(平成26年11月、於:名古屋)、18th East Asian Forum of Nursing Scholar (平成27年2月、於:Taipei,Taiwan)で発表した。 平成26年度は研究対象施設の拡大を行ったにもかかわらず、研究対象者と研究者の日程が調整できなかったため、データ数を増やせなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初、平成24年11月から開始する予定であった認知症のない患者と遺族を含む家族に対する面接調査(第3段階の調査)が平成25年11月から調査を開始することになった。平成26年度は追加のデータ収集を行うよう調査施設のリクルート行ったが、対象者と研究者の面接可能な時期が合致せず、追加のデータ収集が進んでいないのが現状である。引き続き、平成27年度も調査フィールドを開拓し継続調査を行う予定である。 平成26年度までに収集したデータの分析を行い、平成27年度の第35回日本看護科学学会で発表できるようまとめ、準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
第3段階の調査:高齢がん患者の家族のギアチェンジ時のケアニーズの調査(平成25年11月~平成27年5月まで) 東北地方、関東地方、関西地方などのがんの一般病棟および介護保険施設・訪問看護ステーション(退院後)に通院治療中または入院していた患者(認知症のない)、家族それぞれ焼く10名程度(患者家族の対応は問わない)を対象に、高齢がん患者がギアチェンジを行うときの意思決定支援時の情報提供および現状と課題の教育ニーズについてオープンエンドの面接調査を行う。対象者のリクルートが困難な状況ではあるが、平成27年5月末までは、調査継続のため期間を延長する。 第4段階の調査:高齢がん患者の意思決定支援におけるアウトカムの設定と評価指標(平成27年6月~) 看護師、介護士から得られた教育ニーズ、及び患者、家族のケアニーズについてまとめた内容に加えて、先行研究の成果について統合的なレビューを行い高齢がん患者の意思決定の影響要因、関連要因を抽出する。先行研究については日本の文献だけでなく、欧米の文献も含めて分析・統合する。この研究の過程において、高齢がん患者の治療方針の変換時における介入の要点・対象者と方法を明確にし、プログラムを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
終末期の高齢がん患者で退院する状況にあり面談できる対象者をリクルートするために様々な方面に当たっているが、照会していただいた対象者の体調や残された生活の予定と、面談日の調整が困難な状況が続いている。更に、研究者が面接を行える予定が大学の実習や授業などと重なることがあり、面接日の選定が困難な状況であるため調査が進んでいない。平成26年度はこのような状況のため調査費、データ整理、論文筆耕のための予算が未使用になっている。 平成27年度は研究対象者のリクルートを5月末まで延長してデータ数を増やすことを予定している。研究をまとめ、残りの期間で論文発表をできるように準備するための経費が必要になる。また、日本の高齢化のスピードは世界でも突出しているため、海外での発表も視野に入れて、論文の英文筆耕など諸経費が必要である。
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次年度使用額の使用計画 |
追加の調査は、調査内容がデリケートで対象者の獲得が困難であることが予想されるが、可能な限り施設を開拓して対象者をリクルートできるよう努める。また、追加で得られたデータを書き起こし、共同研究者と論文作成のための打ち合わせを行う。 学術集会で発表し、和文および英文での紙上発表を行う。
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