研究課題/領域番号 |
24593309
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
広瀬 規代美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (80258889)
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研究分担者 |
二渡 玉江 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (00143206)
中西 陽子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (50258886)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 緩和ケア / 看護実践 / 教育的支援 / 事例検討 / 面接 |
研究実績の概要 |
<目的>本研究は、緩和ケアに初めて従事する看護師の継続的な不安や問題状況を、緩和ケア病棟設置後の継続的な調査をふまえ継続的教育の内容を検討し、支援体制の試案作成と評価を目指すものである。 <実施計画>これまでの調査の結果、看護師自身が看護実践場面を具体的に意識化し、課題達成に向けた教育支援の必要性から、平成26年度に看護実践を振り返る事例検討研修会及び終了後の面接を導入し実施した。 平成27年度は、面接データを分析し教育的支援の効果を検討した。 <結果>①事例検討会及び面接を導入した結果、【実践ケアを振り返り自己評価する】【実践ケアを再確認する】【問題解決に対する傾聴の限界を自覚する】【傾聴技術の未習得を自覚する】【共感的理解の必要性を認識する】【家族心理に応じたケアの必要性を自覚する】等の9カテゴリが抽出された。②緩和ケア病棟では、日々苦痛緩和を中心とした問題状況に施行錯誤しながら対応する中で、ケア方法の限界を自覚する状況が認められた。③対人援助の視点から看護実践を振り返る機会や面接を導入した結果、冷静に実践内容から問題状況を想起し、対象理解や症状緩和に対する知識獲得の必要性、患者のみならず家族心理に応じたケアの必要性を自覚するなど問題を意識化し、思考の変化に影響を及ぼすことが示唆された。④教育的支援の方法として、対人援助の視点から看護実践を振り返る研修会に加え、面接を導入することは、緩和ケアの実践場面やケア内容を具体的に想起する機会をもたらし、自己評価することで看護上の問題が明確化され、新たな課題を見出す一助となることが示唆された。
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