研究課題/領域番号 |
24593319
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
石橋 千夏 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30564976)
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研究分担者 |
藪下 八重 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (60290483)
籏持 知恵子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70279917)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | クローン病 / セルフマネジメント |
研究実績の概要 |
本研究は、クローン病患者の看護に携わる看護師への調査とクローン病患者への調査をもとに、クローン病患者のセルフマネジメントの実態を明らかにすることを目的としている。 今年度はクローン病患者の行うセルフマネジメントの内容を明らかにすることを目的とした調査を行った。研究デザインは半構成的面接によって得られた患者の語りから、実際に行っているセルフマネジメントの内容を抽出し、帰納的分析を行う質的研究である。半構成的面接を実施するにあたり、前年度までに行った文献検討および看護師への調査結果からインタビューガイドを作成した。奈良県立医科大学の医の倫理委員会にて6月に承認を受けた後、医療機関の看護管理者、外来看護管理者、クローン病患者の担当医師、他協力部署の管理者・担当者に研究の概要と依頼内容を説明し、研究協力の許可を得た。研究協力者は消化器外科外来通院中で研究の概要・倫理的配慮などを説明の後、承諾を得られた者とし、半構成的面接を8月より開始した。 個々の面接を逐語録に起こし、セルフマネジメントについて述べられている部分を抽出してコード化しながら、半構成的面接の実施を並行して行った。現在のところ、研究協力者は10代から80代までの男性11名、女性1名の計12名である。 セルフマネジメントの内容について12名分を集約し、現在サブカテゴリー、カテゴリーへの整理を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度までの看護への調査が遅れ、患者の調査への取り組みが昨年度になった。しかし、患者への調査はおおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
クローン病患者が行うセルフマネジメントの内容について、サブカテゴリー・カテゴリーに整理し、文献検討から得た慢性病のセルフマネジメントの内容と照らして検討、必要に応じて7月までにインタビューをあと数例実施する予定である。 クローン病患者が行うセルフマネジメントの内容を明らかにしたら、看護師のとらえるセルフマネジメントの内容と併せて、10月までに質問紙を作成する。質問紙調査について倫理審査を受けたうえで年内に配布し、年明けをめどに回収し、年度内に結果を整理できればと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度までに実施予定であった質問紙調査が次年度に遅れたため、その費用が繰り越しになっている。
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次年度使用額の使用計画 |
半構成的面接調査が追加で必要になれば、調査のために謝金、機材、文具、ボイスリライト費が追加で必要となる。また、続く質問紙調査を行うために使用する。クローン病は希少難病であり、各地に研究協力者を得るための交渉に出かける必要がある。その調整、連絡にかかる費用、調査の準備(印刷、切手代など)、クローン病患者を診療する医療機関やクローン病の患者会への説明、配布のための旅費が必要である。また研究結果の学会発表、学会誌投稿、結果を研究協力者に報告するための費用等についても必要と考える。
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