研究課題/領域番号 |
24593339
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
森本 悦子 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (60305670)
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研究分担者 |
井上 菜穂美 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (00454306)
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
山田 みつぎ 千葉県がんセンター(研究所), その他部局等, その他 (80623389)
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キーワード | 看護学 / がん看護学 / 外来化学療法看護 / セルフケア |
研究概要 |
本研究の目的は、内服抗がん剤治療を受ける患者のセルフケア能力を最大限発揮し、副作用出現の予防と日常生活の維持を目指す外来看護援助プログラムを開発することである。平成25年度の研究計画は、内服抗がん剤治療を受けているがん患者の実態調査を国内の施設において行い、患者に生じている副作用症状およびその程度や日常生活上の困難の具体的内容、セルフケアの現状等を把握すること、及び国内外における内服抗がん剤治療を受けているがん患者に対して行われている外来看護援助の現状を把握することであった。 内服抗がん剤治療を実際に受けている患者に対する面接調査を、国内のがん専門病院2施設(首都圏、中部圏)で実施し、内容を質的に分析中である。さらに他の治療法を併用していない内服抗がん剤単独での治療を受けている対象者を追加して獲得するため、首都圏の大学病院において現在も調査を継続している。調査対象施設を増やし面接調査を継続しているのは、当初の計画では面接の時期を治療前、治療開始後1ヶ月後および3ヶ月後の計3回をあらかじめ設定しており調査を開始したが、内服抗がん剤治療を開始し3ヶ月を経過した際の面談まで至る対象者が数少ないという現状を踏まえたためである。 内服抗がん剤治療を受けている患者への看護の現状を把握するため、国内の該当施設を見学し、看護実践者とその具体的内容等について面談を行った。外来通院でがん治療を受ける患者数が増加しているものの、配置される看護師数は変わらず、結果として継続したケアの提供が困難な実情が明らかとなった。患者のセルフケア能力を促進するためにどこまで看護師が関わることができるかといった課題が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は計画にそって研究協力施設2施設において、内服抗がん剤治療を受けているがん患者の日常生活上の困難やセルフケアの現状を明らかにするための面接調査を行った。しかし、施設での倫理審査通過の遅れや、計画に見合う対象患者数を獲得するために、研究協力施設を新たに開拓し研究を進める手続きを行ったため、進捗がやや遅れる結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
既に調査を終了した2施設に、現在進行中の1施設での調査結果をあわせて分析し、患者に生じている副作用症状や日常生活上の困難、セルフケアの現状等の詳細を明らかにする。そして既存の研究結果及び専門家からのスーパーバイズ等を受け、内服抗がん剤治療を受ける患者のセルフケア能力を最大限発揮し、副作用出現の予防と日常生活の維持を目指す外来看護援助プログラムの試案を作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者の所属先移動に伴う各種研究使用機器の購入、設置が遅れたことと、移動に伴う研究協力施設の新たな開拓等を行い、研究の進捗状況がやや遅れていることから次年度使用額が発生した。 研究遂行を円滑に行うため、研究代表者と同じ所属機関において研究分担者を追加したため、分担者の研究実施に伴って必要な設備物品の充実を図ることと、研究テーマに関わる国内外の最新の知識および現状を把握するための出張やそれに伴う諸費用に使用する予定である。
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