研究課題/領域番号 |
24593341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
前田 節子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (40559142)
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研究分担者 |
山本 敬子 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (70269380)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | がん看護 |
研究概要 |
がん患者の呼吸困難感は、がんに伴う器質的な原因のみでなく、心理面など複雑な要素がからみあって発生すると報告されている。本研究を進めるにあたって実施した「器質的障害を除くがん患者の呼吸困難感の要因に関する文献レビュー」(日本赤十字豊田看護大学紀要8(1),2013.3)では、がん患者の呼吸困難感には、負の影響因子としての心理的状態が関与し、中でも不安は、呼吸困難感に大きく影響する因子であることを多くの文献が提示していた。日本緩和医療学会緩和医療ガイドライン(2011)によると、十分なエビデンスがあるとは言えないものの、非薬物療法としてのリフレクソロジーの深いリラクセーション反応は、呼吸困難感による筋緊張を和らげ、呼吸を楽にさせたり、精神状態安定などをもたらし、症状の軽減につながることが理論的には期待できるとしている。 本研究の目的は、がん患者の呼吸困難感の生理学的指標としての交感神経活動の変動を、心拍変動解析のLF/HFの変化から明らかにすることである。本研究のような実験研究の場合、予備的研究を経た上で、実験方法、結果の見通しを図ることが必要とされている。しかし、対象ががん患者であること、健康者を対象にするにしても、人工的な呼吸困難感を設定することの倫理的問題が予想される。そこで予備的研究として、日常的な援助や環境を想定した対象の病室で、呼吸困難感のある末期がん患者に対して、フットリフレクソロジーを行い、その効果についてインタビューを実施した。この予備的研究は、平成24年7月-平成25年3月に実施し、結果の一部は、第27回日本がん看護学会学術集会(2013.2)において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では研究2を当該年度の11月から開始予定であったが、研究1の研究参加者が予想通りには集まらなかった。また、実験研究(研究2)に対する文献検討の不足など、準備不足により、進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究1の結果を基に、実験研究(研究2)のプロトコールを見直し、倫理申請後、9月からデータ収集開始および平行して結果の分析処理を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験研究(研究2)で使用するマッサージオイルやペーパーシーツ等の消耗品、研究施設への交通費、研究の途中経過を含めて、国内学会参加費用や準備,旅費、また、年間を通して、研究分担者との打ち合わせ旅費などが発生する。
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