研究課題/領域番号 |
24593350
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 康香 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10332941)
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キーワード | 看護学 / 妊娠期 / 親になる / 夫婦 / coparenting / アセスメントツール |
研究概要 |
平成25年度は、妊娠期のアセスメント指標の開発に取り組む計画であった。妊娠期のアセスメントとして重要な視点である、「妊娠期にその人なりの母親として自己像を確立する」「児の愛着や妊娠の受容を高める」などに関する文献検討を行った。しかし近年、男女共同参画社会が推進される中で、性別役割分業にとらわれず、父親と母親双方に共通した新たな「親」の捉え方として「親性」や「親役割」「親になる」という言葉が用いられ始めている。また、平成9年に共働き世帯の割合が男性のみが就労する世帯よりも多くなり、以後その差は広がっていることからも、妊娠・出産・子育てについても、男女ともに関わっていかなければならない状況にある。「親になること」による親自身の変化や成長に関する研究については子どもが生まれたのちの育児期に焦点を当て、多数行われ、両親は子どもとのかかわり合いの中で親として成長していくと言われている。しかしその一方で、養育対象である胎児を認知した時、つまり妊娠期から親としての発達が開始しているという指摘や、妊娠期の胎児への愛着が出生後のわが子への愛着に影響している研究報告がある。つまり妊娠期から「親になること」は始まっており、われわれ医療者は両親がともに親になっていくことを支援していかなければならないということである。両親がともに親になっていくことを支援するに当たり、現在国内において、「親になること」がどのようにとらえられ、評価されているのか、特に妊娠期に着目し夫婦ともに「親になる」ことをキーワードとして国内外の書籍や学位論文の取り寄せ、文献検索を行い検討を重ねている最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は文献検討を主としており、おおむね計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は継続して文献検討を行い、「親になる」ことのアセスメントを行うのに適切なツールを探索していく予定である。また、国内外の学会に参加し、情報収集を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
海外から学位論文や書籍を取り寄せているため、年度内に納入できなかった。また、デジタルコンテンツに関しては次年度以降の検討となるため、未購入である。 次年度以降、平成26年度分と合わせてデジタルコンテンツに必要な物品の購入、情報収集のための旅費、書籍・文献の購入などに使用予定である。
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