研究課題/領域番号 |
24593355
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
金泉 志保美 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (60398526)
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研究分担者 |
佐光 恵子 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (80331338)
牧野 孝俊 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (50389756)
阿久澤 智恵子 桐生大学, 医療保健学部, 講師 (70596428)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 保育所 / 医療的ケア / 看護職 |
研究実績の概要 |
医療・保健の進歩により、高度な医療処置を必要とする慢性疾患児でも、退院し在宅で生活する小児が増加してきているが、保育所等の集団生活の場への、このような小児の受け入れ体制はほとんど整えられていない。本研究課題では、保育所における医療的ケアの必要な小児の受け入れの現状と課題を明らかにすることを目的とし、第1段階として、平成25年1月~26年4月にかけて、医療的ケアの必要な小児を実際に受け入れた経験のある保育所看護職者を対象とした半構成的面接調査を実施した。質的記述的分析の結果、医療的ケアを要する小児の保育所への受け入れの現状と課題として、【園としての体制整備】【受け入れに向けて看護師が行った準備】【受け入れを可能にしている条件】【受け入れへの前向きな姿勢】【医療的ケアを要する児の保育の状況】【看護師の実践】【児を受け入れたことでのプラスの影響】【看護師の葛藤や不安】【看護師へのサポートの必要性】【現行の制度上の課題】【社会的な認知】の11カテゴリが形成された。統合保育と対象児の健康管理・安全管理との両立の困難さによる葛藤、臨床を離れた場での医療処置に対する不安、さらには、人員配置の問題や、保育所配置の看護師が医療的ケアを実施するための手続きが未整備であるなど、現行の制度には様々な課題のあることなどが示された。 平成26年度は第2段階として、これらの結果を元に調査票を作成し、医療的ケアの必要な小児の受け入れ経験の有無や現状での可否、必要な条件、研修ニーズ等に関して、全国の保育所に勤務する看護職を対象とした質問紙調査の準備を行った。全国保育園保健師看護師連絡会の協力を得て、質問紙調査票は、同会の会報の発送に合わせ平成27年4月に送付した。今後、調査結果の分析を行うとともに、研修ニーズの分析から新たな研究課題へと繋げていきたい。
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