リプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)課題のひとつである「女性とHIV」に対して、助産師の立場から「ケア業務の感染対策」「HIV感染妊産婦の支援」「性感染防止教育」の包括的な支援戦略を目指した。感染対策は「病院・診療所」「産婦人科外来」「地域母子訪問」の業務を網羅的に列挙した質問紙を作成し、血液体液暴露と防護具使用状況、共通及び特有の感染リスクを把握した。また質的調査から助産師の意識や価値観、課題を抽出した。他方、HIV感染女性に対し「助産師の支援」を主題とする面接により、ケアニーズが潜在し助産師が見過ごしている「少数者」に目を向けたリプロダクティブヘルス支援の糸口を得ることができた。
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