研究課題/領域番号 |
24593358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
林 はるみ 新潟大学, 企画戦略本部, 准教授 (80529397)
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研究分担者 |
定方 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00179532)
宮坂 道夫 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30282619)
佐山 光子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50149184)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高度生殖医療 / ART / 妊娠 / 不妊 / 夫 / 妻 / 胎児 |
研究概要 |
本研究は、高度生殖医療によって妊娠した「妻」と「夫」に焦点を当てた質的研究である。研究協力者については、不妊に関わることや乳幼児を養育中の夫婦を対象としているため、研究協力者の確保や面接方法の難度が非常に高い。しかし、チラシの設置やスノーボールサンプリングなどにより順調に研究協力者を得て、計6名の面接及び分析を行った。分析の一部は学会にて発表し、2013年度も5月と7月に国内学会において発表予定である。高度生殖医療によって妻が妊娠した「夫」の立場からみた調査研究は国内外ともに報告がないが、本研究の当事者視点での面接調査によって「夫」のさまざまな認識や経験、および胎児の成長をめぐる「夫」と「妻」との関係が浮き彫りになりつつある。2013年度も理論的サンプリングによる研究協力者の確保を行い、分析、個別のカテゴリー関連図の作成、統合、理論的サンプリングによる研究協力者の確保といった一連の作業を継続し、さまざまなバリエーションの把握を行い、その後のケアプラン構築へと進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究分野において貴重とされる研究協力者の確保ができ、「夫」への個別面接が実現した。面接データは個別にプロパティ、ディメンションによって根拠ある質的分析を行い、カテゴリー関連図を作成した。2012年度の研究協力者の結果は1題の学会発表を終えている。さらに、個別のカテゴリー関連図を統合したことから、2013年5月と7月に学会発表予定である。今後もグラウンデッドセオリーの分析方法による分析、統合を行い、理論的サンプリングをもとにした研究協力者の確保→面接調査→分析→統合→理論的サンプリングという一連の作業を繰り返し、理論的飽和の状態を目指していく。
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今後の研究の推進方策 |
今後も理論的サンプリングをもとに研究協力者の確保→面接調査→分析→統合→理論的サンプリングという一連の作業を繰り返して理論的飽和の状態を目指す。全国をターゲットに研究協力者の確保を行っており、遠方での面接調査を積極的に開始予定である。データの分析にあたり、研究補助者向けの講習会を開催し、研究補助者が質的データ整理の業務を行えるようにする。研究協力者の確保と面接データの分析に力を入れ、学会及び学会誌掲載による結果の公表を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は当初計画通り、研究協力者確保のための通信費と研究調査費、研究補助者への謝金、テープ起こし謝金、研究の打ち合わせや結果の公表に係る旅費と論文校閲料などを支出予定としている。また、2012年度から繰り越したホームページ作成費、文献・データ分析に係る費用も支出予定としている。
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