研究課題
基盤研究(C)
目的:病いと共に生きる母親の体験を記述する。方法:病いを持つ母親に半構造化面接を行い、質的帰納的に分析した。結果:1.がんの母親(7名)は、自分の死後、子どもをどうやって育て上げるのかの意思決定と、家族の危機と家族関係の変化を示した。2.切迫早産(第2子)の母親(5名)は、第2子の救命を優先して意思決定し、第1子への母親役割を父親や祖父母に委譲した。3.慢性疾患の母親(6名)は、体調不良を理解されない辛さ、母親-病者-職業人の役割葛藤を示した。4.病いをもつ母親の普遍的体験は、①母親の発病による悪影響を最小限にして子どもの現在と未来を守る、②母親役割の代替を手配して代替者の過労の心配であった。
看護学