研究課題/領域番号 |
24593381
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90203843)
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研究分担者 |
高島 えり子 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10431735)
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キーワード | ハイリスク妊産婦 / MFICU / 看護 |
研究概要 |
平成25年度は、昨年度実施に至らなかったグループインタビューによるデータ収集を実施した。同時に、精神疾患合併妊産婦の看護についての研修会を開催した。 グループインタビューについては、以下のとおりである。 【目的】周産期医療のケアシステム・看護の質改善の推進を目指した研究の一環として、MFICUの看護職者にむけた研修プログラムへのニーズを明らかにすることを目的とする。 【方法】全国の総合周産期母子医療センターを有する施設に対し、MFICU経験5年程度の看護職者の紹介を依頼し、紹介された対象候補者に対し文書にて依頼を行った。同意の得られた対象者を集め、MFICUの看護実践の中での困難さや、求められる能力および外部に期待する研修の内容について、グループインタビューの形式で調査を行った。インタビュー結果を逐語録として、MFICUの看護管理者に対する先行研究で得たカテゴリーを参考に、語られた内容を分析した。埼玉県立大学の倫理審査委員会の承認を受け実施した。 【結果・考察】参加者は13病院より17名の助産師/看護師であった。MFICUにおける看護実践の困難さには先行研究同様≪病院内での連携体制≫、≪モチベーションの維持≫≪専門能力の育成≫などがあげられた。必要な能力として≪ハイリスク妊娠ケアの知識・技術≫、≪産科以外の疾患や全身管理の知識・技術≫、≪緊急・救急対応≫、≪他者を理解し、共感し、寄り添える能力≫等が認められた。また、それに対して、外部への研修会に期待する内容としては、<周産期看護における意思決定支援>、<メンタルヘルス>、<早産期のモニタリング>、<産科管理のスタンダード>などの項目が求められた。また、知識・技術の提供だけでなく、他施設との情報交換の場が必要とされていることを確認した。 今後は、インタビューデータを詳細に分析し、研修会案を立案する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度に対象者募集が不十分であったため、平成24年度には、かなり遅れていたが、平成25年度対象予定数を超えてグループインタビューを実施でき、十分なデータが収集でき、データ分析および研修会試案作成に取り掛かっているため、遅れを取り戻しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、メール会議の他、会議の機会もある程度定期的に予定し、試案作成および開催準備を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度におけるデータ収集が遅滞し、平成25年度に繰り越し、平成25年度の研究は順調に遂行したが、当初研究計画における平成25年度の達成目標からはまだ、若干の遅れが残っているため。 平成25年度に収集したデータの分析のための支出および、研修計画立案・実施のため定期的な会議を開催するために利用する。
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