研究課題/領域番号 |
24593381
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90203843)
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研究分担者 |
高島 えり子 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10431735)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ハイリスク妊娠 / MFICU / 看護 |
研究実績の概要 |
平成25年度末に、グループインタビュー形式で調査を行った。平成26年度は、その結果を分析し、第55回母性衛生学会学術集会に以下の報告をした。 【目的】MFICUの看護職者にむけた研修プログラムへのニーズを明らかにする。 【方法】全国のMFICUを有する施設に、MFICU経験5年程度の看護職者の紹介を依頼し、同意の得られた対象者を集め、MFICU看護の困難さや、求められる能力および外部に期待する研修の内容について、グループインタビューを行った。 【結果】参加者は13病院17名の看護職であった。MFICUにおける看護実践の困難さおよび必要とする能力には≪産科以外の疾患・症状に対応する知識・技術≫、≪ハイリスク・異常への対応≫≪ハイリスク妊産婦の精神的支援≫≪助産の基本的知識・技術≫、≪多職種連携≫≪NICUとの連携≫、≪他者を受け入れ支える能力≫≪ストレスコントロール≫≪指導的能力≫の8カテゴリが認められた。また、役に立ったまたは必要と思われる外部の研修会としては、<異常分娩の対応の研修><ICU看護の研修><NICU看護の研修><ハイリスク妊産婦の精神的支援の研修><院外研修参加による他施設スタッフとの交流>などの17項目があげられた。 【考察】患者の有する合併症も多様化し、稀な合併症については、全てを網羅するような学習も困難で、学習機会も得難い状況である。また、MFICUでは、ICUのように呼吸器管理やA-ラインの管理などは日常行わず、緊急時には戸惑いが生じる。さらに、精神的支援も必要だが、支援方法を模索している。連携においても、例えばNICUについても知識が不十分な場合があり、NICUの看護に関する研修を必要としている。意思決定支援もMFICUならではの困難さを表していた。 以上の研究結果をもとに、メンバー会議を1回開催したほかメール会議などで研修プログラム作成に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は定期的に研究会議を開催し、研修会プログラムの試案を作成し、臨床スタッフから意見聴取する予定であったが、研究代表者が十分なエフォートを確保することができず、研究会議の開催が困難となり、意見聴取するまでの案を作成するまでに至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
会議開催も必要であるが、先行してメール会議を積極的に行い、前期内に試案を作成し、意見聴取の準備を同時にすすめる。さらに研修プログラムの一部施行についても企画を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究会議開催が予定通り開催できず、臨床から意見聴取するまでの案を作成するまでに至らなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度開催予定であった会議を今年度早々に予定している。同時に試案に関する意見聴取の方法の検討をすすめる。これらの運用に前年度残額を使用する。
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