本研究では、首都圏に住む重症心身障害児と発達障害児とその家族が、東日本大震災発生時にどのような影響があったのかを、インタビュー調査、配票調査によって明らかにした。重症心身障害児者が受けた影響は、生活に必要な道具が使えないこと、道具が使えないことから一日のスケジュールが組み立てにくいことであった。また、発達障害児の母親は大地震発生以降に増えた子どものパニックを気遣ってきた。パニックは余震などによって恐怖が再現された時,いつも通りの生活ができない時に生じていた。さらに、震災以降に子ども自身が行う災害対策が強化され、そのことから周囲の人との間に摩擦を生むのではないかと母親は心配してきた.
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