研究課題/領域番号 |
24593390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
野口 純子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90321257)
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研究分担者 |
秦 利之 香川大学, 医学部, 教授 (20156334)
田中 宏和 香川大学, 医学部, 准教授 (80207125)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 助産学 / 超音波 |
研究概要 |
本研究の目的は、三次元パワードプラ法を用いた“placental vascular sonobiopsy(PVS)”により胎盤実質内の血流評価を行い、妊娠中期(妊娠18週~28週)の胎盤のVascuralityを検討する。あわせて、対象者妊婦の特性及び妊娠中の生活状況について調査を行い、妊娠期女性の健康生活に関する具体的な支援方法の検討を行うことである。 研究方法は、調査対象妊婦(妊娠18週~28週)約300名とする。①対象妊婦の健康診査時(超音波スクリーニング時)に三次元パワードプラ法を用いて胎盤の血流データを取得する。その後、胎盤血流データの解析により胎盤実質内の血流評価を行い、胎盤血流の正常群と異常群(FGR)で検討する。さらに、統計解析ソフトを用いた分析により、妊娠週数・出生時体重・母体合併症等との関連を検討する。②妊娠中の生活状況に関する調査(ライフスタイル調査)は、胎盤血流データ取得時に依頼し、回収された調査票の分析により検討する。 平成24年度は、三次元パワードプラ法による胎盤血流データの取得と対象妊婦の特性及び妊娠中のライフスタイル調査を実施しデータ収集を行った。胎盤血流データの収集については、研究分担者及び研究協力施設の協力を得て実施し、平成24年度末で終了した。収集した胎盤血流データが研究者の元に送付された後、順次胎盤血流データの解析を行い胎盤実質内の血流評価を進めている。また、妊娠中のライフスタイル調査については、回収した調査票のデータ入力・統計解析を進めている。 今後は、対象者の分娩終了後の情報を得た後、胎盤血流の正常群と異常群(FGR)の比較、在胎週数・出生時体重・母体合併症等との関連を検討する。さらに、妊娠期女性の生活に関する具体的支援方法を検討する為に、活動評価及び栄養評価などの準備を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度の研究実施計画では、胎盤血流とライフスタイル調査の研究データの収集を終え、胎盤血流の正常群と異常群(FGR)での検討及び在胎週数・出生時体重・母体合併症等との関連を検討する予定であったが、最終胎盤血流データ取得妊婦の分娩予定日が平成25年8月頃となるために、研究の進捗がやや遅れている。収集できた胎盤血流データの解析は殆んど終了している。したがって、最終データの妊婦の分娩終了後、さらに検討を進めていくこととなる。 妊婦のライフスタイル調査については、調査票が返信されたデータを入力・統計解析を行っている。今後、妊婦の具体的な支援方法を検討する為に、ライフコーダEXによる活動評価・栄養状態評価などを用いた妊婦への個別保健指導の準備をしていく予定である。 以上のことから、平成24年度研究実施計画がやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、胎盤血流評価及び妊婦のライフスタイル調査の結果についての分析結果を学会発表及び論文投稿に向けてまとめる。さらに、得られた結果を基に、関連施設の助産師及び助産院助産師の協力を得て、活動評価・栄養評価・ストレス評価などを用いて保健指導を実施する。それらの健康生活支援結果について、事例毎に分析し効果的な妊娠期の健康生活支援方法を見出すこととする。妊婦への保健指導の実施は、妊婦健診時に助産院及び助産外来で行う。各事例の具体的な支援内容の評価を指導した助産師と共に検討する。 平成26年度は、得られた結果をまとめ、学会発表(国内・国外)及び論文投稿を行う。さらに、個々の事例への保健指導内容の評価を行い、「妊婦への健康生活支援方法に関する検討結果」についてまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の研究進捗状況がやや遅れている為、生活習慣及び活動評価に使用するライフコーダーEXなどの備品が未購入であるので、妊婦の具体的支援を行う為の環境を整える。さらに、妊婦への保健指導を実施する助産師と共に研修会への参加や事例検討会の実施を計画している。また、胎盤血流評価及び妊婦のライフスタイル調査結果をまとめ、学会発表及び論文投稿の準備のために研究費を使用する予定である。
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