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2013 年度 実施状況報告書

三次元パワードプラ法による胎盤血流評価を用いた妊婦への健康生活支援方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24593390
研究機関香川県立保健医療大学

研究代表者

野口 純子  香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90321257)

研究分担者 秦 利之  香川大学, 医学部, 教授 (20156334)
田中 宏和  香川大学, 医学部, 准教授 (80207125)
キーワード助産学 / 超音波
研究概要

本研究の目的は、三次元パワードプラ法を用いた“Placental vascular sonobiopsy(PVS)”により胎盤実質の評価を行い、妊娠中期(妊娠18週~28週)の胎盤のvascuralityを検討する。あわせて、対象妊婦の特性及び妊娠中の生活状況について、日本版健康増進ライフスタイルプロフィール(日本版HPLPII)を用いた調査を行い、妊娠期女性の健康生活に関する具体的な支援方法の検討を行うことである。平成25年度は、胎盤の血流データの解析と対象妊婦から回答が得られた妊娠中のライフスタイル調査のデータ入力と妊婦の特性(年齢・BMI・喫煙・飲酒・運動習慣など)との検討を行った。さらに、分娩後情報より在胎週数・出生時体重・母体合併症などとの関連について後方視的に検討を進めた。その結果、学会発表を通して以下の成果が得られた。
1.胎盤の血流評価に関しては、226例を分析対象とした。その結果、出生体重別3群間(SGA191例、FGR25例、LGA10例)での比較では、胎盤血流に差はみられなかった。分娩までに、PIH(妊娠高血圧症候群)を発症した症例は13例(重症4例、軽症9例)であった。PIH発症の有無では、胎盤血流評価に有意差は認められなかった。
2.妊娠中の生活状況に関する調査では、日本版HPLPIIの6サブ項目のうち、「身体活動」の平均点が低く、「人間関係」と「栄養」に関しては高い傾向がみられた。妊婦の体格(BMI)の比較では差はみられなかった。「健康意識」「精神的成長」「人間関係」「栄養」については、飲酒・喫煙との関連があきらかになったが、具体的な支援に向けてはさらに詳細な検討が必要となる。
今後は、胎盤血流評価と妊婦の生活状況との関連について、さらに解析を進めていくとともに、具体的支援方法の検討に関して活動評価及び栄養評価について、事例検討を行いたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度は、研究対象者からの胎盤血流データの取得が平成25年4月に終了したが、対象者の分娩終了が9月となった。その為、研究対象者の分娩後情報が全て得られたのは12月であった。その間に、胎盤血流の解析は順調に進めることができた。しかし、解析した胎盤血流データと分娩情報との検討を行うためには、出生時の母体と胎児の情報が必要となる。さらに、解析を進める過程において、分娩後情報の不足している箇所についての確認に時間を要した(平成26年3月まで)。
今後、さらに詳細な検討を行う為に、具体的支援方法の検討に関して活動評価及び栄養評価については、ライフコーダEXを購入して活動評価の準備を進めているが、栄養評価については具体的内容について胎盤血流評価と生活調査の結果から、より適切な方法について再検討している段階であり、平成26年度に入り、予備調査など具体的な準備をして実施する予定となった。
以上のことから、平成25年度での実施計画がやや遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、これまでに得られた胎盤血流評価の結果及び妊娠の生活状況調査に関して、さらに検討を加え、学会発表(国内・国外)と論文投稿を行う予定である。
妊婦の健康生活支援の検討に関しては、関連施設(助産院)の助産師の協力を得て、妊婦健診時に、個々の事例に対して活動評価及び栄養評価ツールを用いた具体的な支援を通して考察を深めていきたいと考えている。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、胎盤血流解析及び妊婦の生活調査の検討を進めるうえで、妊娠18週~22週に協力の得られた研究対象者の分娩後情報を得るまでに時間を要した。さらに、解析を進める段階でも不足情報の確認を行う必要が生じた。
このため、当初予定していた活動評価に使用するライフコーダEXは準備することが出来たが、具体的な支援に応じた栄養評価等に用いる予定の評価用具の再検討まで行えず、使用額に差が生じることとなった。
平成26年度は、妊婦の生活調査から得られた結果を基に、具体的な支援内容の検討を行う予定である。その為、活動評価及び栄養評価・ストレス評価などの妊婦の健康生活支援の検討に必要な評価用具の準備を進めるとともに、統計解析ソフトの購入を予定している。
また、6月に開催される国際学会(ICM プラハ大会)において、演題が採択されたので発表の為に旅費を予定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Lifestyle-related questionnaire survey conducted on sonographic fetal screening at 18-22 weeks of gestation2014

    • 著者名/発表者名
      Junko Noguchi, Kaoru Miyake, Toshiyuki Hata
    • 学会等名
      ICM Prague 2014
    • 発表場所
      Prague Congress Center
    • 年月日
      20140601-20140605
  • [学会発表] 妊娠18週~22週におけるsonobiopsyを用いた胎盤血流の評価2014

    • 著者名/発表者名
      野口純子,小栁 彩,山西智未,三宅 馨,田中宏和,秦 利之
    • 学会等名
      日本超音波医学会第87回学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20140509-20140511
  • [学会発表] 妊娠18~22週の超音波胎児スクリーニング時に行った妊婦へのライフスタイルに関するアンケート調査結果2013

    • 著者名/発表者名
      野口純子,三嶋浩子,三宅 馨,田中宏和,秦 利之
    • 学会等名
      第54回日本母性衛生学会学術集会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ
    • 年月日
      20131004-20131005

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公開日: 2015-05-28  

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