研究課題/領域番号 |
24593394
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
嶋岡 暢希 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (90305813)
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研究分担者 |
松本 鈴子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30229554)
時長 美希 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00163965)
岩崎 順子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584326)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 母親 / 乳児 / 育児 / Mastery |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、乳児期の子どもを育てる母親のMastery獲得のプロセスを明らかにし、そのプロセスにそった介入方法を開発することである。今年度は母親のMastery獲得のプロセスに沿った介入方法開発のために生後1~2か月の乳児をもつ母親8名、生後6~7か月の乳児をもつ母親12名、生後11~12か月の乳児をもつ母親6名にインタビューを実施し、①母親が抱えている育児のストレスや困難、②育児のストレスや困難を乗り越える力、③Masteryを促進する要因、困難にする要因を分析した。 母親は《育児コントロール感の欠如》、《心身の脆弱感》、《育児や家事の協働をめざす過程での負担感》というストレスをかかえていた。これらのストレスは互いに影響を及ぼしあい、母親のストレスを増強していると考えられた。また《心身の脆弱感》がある状況では、自分の感情を抑制して夫や家族と冷静なコミュニケーションをとるのがより難しい状況になり、ストレスを増強させていると考えられた。 これらのストレスをかかえながらも、母親は【親であることを意識し、育児の経験を積み重ねる】、【複数の役割に折り合いをつける】、【周囲の人ときずなが深まり、親として自らが成長する】という3つのMasteryの局面により、夫や家族とのきずなを深めながら、親としての自信や成長を感じていることが明らかになった。 乳児期の子どもを育てる母親のMasteryを促進するために、母親が心身の脆弱感を最小限にして育児にとりくむための環境を整えることや、妊娠中から母親と夫、家族に対して出産後に生じうるストレスと問題解決方法の具体的なイメージ化をはかること、夫婦でコミュニケーションスキルを磨くことなどの介入があげられた。
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