研究課題/領域番号 |
24593416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
斉藤 早苗 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (40269858)
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研究分担者 |
カルデナス 暁東 大阪医科大学, 看護学部, 講師 (80434926)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 中国 / 女性 / 留学生 / セクシャル/リプロダクティブヘルス / 性 / 健康 / 看護 / 国際 |
研究概要 |
わが国の留学生は年々増加しており、さらに国は優秀な人材の獲得等一層の受け入れ拡大を計画している。現在、中国人留学生は留学生の63%を占め、そのほぼ半数が女性である。留学生は学業に邁進する中で、言語、文化、人間関係等の状況で健康問題が発生しやすい。特に女性留学生は生殖年齢にあり、その影響が懸念される。 中国ではわが国以上にセクシュアル/リプロダクティブヘルス(sexual reproductive health:性と生殖の健康)教育がまだ十分ではなく、都市部と農村部では保健医療に地域差があるなど、わが国に留学する中国人女性の多くが性の健康保持に関する知識やスキルを身につけずに来日していると推測される。 本研究の目的は、在日中国人女性留学生の性の健康維持・増進をもたらす看護支援方法を開発することである。平成24年度は、梅花女子大学研究倫理審査委員会の承認を得て、在日中国人女性留学生のセクシュアル/リプロダクティブヘルスニーズの実態を把握することを目的に、近畿地区にある国立・公立・私立の大学院・大学および専修学校・準備教育(日本語学校)に在籍している在日中国人女性留学生を対象に無記名自記式質問紙調査を開始した。 平成25年5月までにデータ収集を終える予定である。その後、無記名自記式質問紙調査の結果を補填する、あるいは明確にできなかった内容について、中国語が話せる看護職者同席でのインタビュー調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度中に、在日中国人女性留学生を対象に無記名自記式質問紙調査を実施し、その後インタビュー調査を実施してデータ収集を終了する予定であった。 しかし、平成24年7月以降過激化した尖閣諸島問題によって日中間での情勢が悪化した。 本研究は、在日中国人女性留学生の性の健康について取り扱うため、そのセンシティブさに配慮し、質問紙調査を社会情勢が落ち着いた10月以降に開始したため、データ収集が遅れていることによる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度中に終了する予定であった、無記名自記式質問紙調査およびインタビュー調査による在日中国人女性留学生のセクシュアル/リプロダクティブヘルスニーズの実態把握のためのデータ収集は、平成25年度上半期には終了する予定である。 データ収集終了次第、データ分析に取りかかり、その成果を踏まえて、平成25年度の計画である、在日中国人女性留学生の性の健康維持・増進をもたらす看護支援方法を開発することに取り組む予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の未使用分は、平成24年度中に終了する予定であった在日中国人女性留学生を対象とした無記名自記式質問紙調査およびインタビュー調査に必要な旅費、研究協力費、データ入力費、質問紙内で使用している尺度の利用費に使用する。また、関連学会への研究成果報告や海外での女性留学生のためのセクシュアル/リプロダクティブヘルスへの支援に関する情報収集のための旅費、研究協力費に使用する。 次年度(平成25年度)は、当初の研究計画通り、研究を遂行できる予定であり、在日中国人女性留学生の性の健康維持・増進をもたらすための教材作成等に取り組む。
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