研究課題/領域番号 |
24593418
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
川上 あずさ 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00434960)
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研究分担者 |
牛尾 禮子 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (80281525)
渋谷 洋子 兵庫大学, 健康科学部, 助教 (20434962)
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キーワード | きょうだい / 自閉性障害児 / まもり / 支援 |
研究概要 |
25年度は、自閉性障害児のきょうだいに対する、面接調査及び質問紙調査(凝集性尺度)の継続。きょうだい支援のための説明モデルの作成と説明モデルを活用したパイロットスタディの実施を目標とした。 このうち、面接調査および質問紙調査で明らかにすることとしている、きょうだいの「まもり」の機能的側面について、社会生活の側面と日常生活の側面に大別できることを平成25年第33回日本看護科学学会で発表した。 説明モデルの作成にあたっては、きょうだいの「まもり」の機能的側面・情緒的側面・関係性の側面を考慮し、きょうだいの発達段階、家族背景、同胞の障害の個別性をふまえ作成している。きょうだい関係は幼少期から継続されているが、きょうだいが自己を確立する思春期の時期に課題が大きくなる。きょうだいの役割や情緒的なつながりは家族、とくに母親の意識に大きく影響を受けている。母親と同胞の強いつながりのなかで、きょうだいが自身の位置や価値をどのように認識し自己を確立していくかが重要となる。これらを考慮し、看護の役割としてどのように支援していけるか検討する必要がある。説明モデルの洗練に関しては、発達障害の子どもが多数通院している病院の医師・看護師の協力を得て検討を重ねている。そのモデルを活用したパイロットスタディの実施を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
パイロットスタディのための協力施設との調整に困難が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
自閉性障害児のきょうだい支援のための説明モデルの洗練およびパイロットスタディの実施を進めていく。実施に関しては、協力を得ている病院で進める。 パイロットスタディの結果を基にした、支援方法の構築のための検討会では、研究分担者、協力を得ている病院の看護師と検討会を重ね進めていく。この際、自閉性障害児をもつ保護者の意見も聴取し、支援内容を確認、充実させる。また、地域において看護師が実施する支援の可能性も視野にいれ、市教育委員会児童発達支援事業における通所施設の協力を得て看護師としての役割活動も検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた学会旅費の使用人数が減少したこと、予定していた会議開催の回数および会議室使用料、会議にともなう旅費が予定を下回ったことが大きな要因である。 学会参加に伴う旅費、検討会開催に伴う会議室使用料および旅費、図書の購入、成果物の印刷費用
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