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2015 年度 実績報告書

自閉性障害児のきょうだいのもつ「まもり」に着眼した支援方法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 24593418
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

川上 あずさ  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00434960)

研究分担者 牛尾 禮子  近大姫路大学, 看護学部, 教授 (80281525)
渋谷 洋子  兵庫大学, 健康科学部, 講師 (20434962)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードまもり / きょうだい / 自閉スペクトラム症 / 心理的距離
研究実績の概要

本研究の目的は、自閉性障害児のきょうだいがもつ「まもり」について詳細と関連性を明らかにし、支援方法を構築することである。きょうだいは、同胞(障害のある児)との関係構築などに困難を抱え、他者の評価に対する苦悩や葛藤を体験しながら成長発達していくが、その背景には「まもり」が影響している。ここでいう「まもり」とは大切に思い、護る、守る、保ることであり、からかわれている同胞をまもり、同胞がもっている固有の世界に巻き込まれず自身をまもり、保護者の手伝いをして保護者をまもる等である。この「まもり」が負荷にならず継続されることが自閉性障害児のきょうだい、ひいては家族にとって重要であると考えられる。そのために、研究協力施設及び協力者を得てきょうだい支援のための説明モデルを作成した。
最終年度は、説明モデルをもとに、広くきょうだいにアプローチできることを考慮し、支援のための冊子を作製した。冊子は、きょうだいの周囲の人たちへの働きかけ、きょうだいと同胞の距離を保ったつきあい、きょうだいのゆらぐ体験、きょうだいの親への気遣い、きょうだい自身の将来への思考に関する5つの説明モデルを基に作成した。そして、きょうだい自身を対象とした内容のものと、きょうだいの家族や学校の教諭など周囲の大人を対象としたものの2種とし各250部作製、協力施設に通所する同胞のきょうだい、保護者等に配布した。評価は終了していないが、きょうだい自身からは、内容に共感し自分だけではないと感じたという肯定的な評価や、さらに具体性を求める意見等がある。引き続ききょうだい支援を実践していく。
また、このきょうだいがもつ「まもり」が共に生活する親の影響をうけて築かれたものであると考えられることから、母親がもつ「まもり」を検証し支援を検討していく。

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公開日: 2017-01-06  

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