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2015 年度 実績報告書

子ども虐待事例の家族生活力量向上をめざすアクションリサーチ

研究課題

研究課題/領域番号 24593431
研究機関新潟大学

研究代表者

小林 恵子  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50300091)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード子ども虐待 / 保健師 / 家族生活力量 / ストレングス / ケア / 事例検討
研究実績の概要

【目的】保健師を対象に子ども虐待事例検討会を実施し,家族の強みに焦点を当てストレングスモデルを用いて検討し,支援による家族生活力量,虐待の変化を評価する。
【方法】保健師を対象に事例検討実施後,支援を行った28事例のうち,追跡調査できた20事例を分析対象とした。調査期間は平成25年2月~28年3月。方法は自記式質問紙調査票と半構成質問法により実施し,調査項目は事例の虐待の状況,検討した家族の強み,虐待改善度,家族生活力量等である。分析は記述統計量、度数を算出後、事例検討前と検討後1月以上経過した時点を比較するため,重症度の変化はWilcoxonの符号付順和検定,家族生活力量については対応のあるt検定を行った。本研究は新潟大学医学部倫理審査委員会の承認を得て実施した。
【結果】虐待児の年齢は0歳が35.0%と最も多く、3歳以下が全体の75.0%を占めていた。虐待の種別は「ネグレクト」60.0%,「身体的虐待」30.0%,重症度は軽度40.0%,ハイリスク30.0%、中等度20.0%、重度5.0%であり,母親がうつ等,精神疾患等を抱える事例が65.0%であった。家族生活力量アセスメント指標の得点では「社会資源活用力」が58.0%と最も高かった。事例検討で焦点を当てた家族の強みの例は,「保健師の支援を受け入れる」「社会資源を活用できる」等であった。支援の結果,「改善した」が45.0%,「どちらとも言えない」が55.0%であった。支援後に家族生活力量の向上が見られた事例は70.0%で,具体的な項目でみると,健康維持力,問題対処力,養育力,社会資源活用力,関係調整・統合力,住環境調整力,経済家計管理力が有意に向上していた。
【結論】事例検討により、家族生活力量アセスメントに基づき,家族の強みを伸ばす支援を検討し実践していくことによって,家族生活力量を向上や虐待の改善につながると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 実践者と研究者で取り組む子ども虐待事例検討会と保健師の支援技術向上への影響2015

    • 著者名/発表者名
      小林恵子
    • 学会等名
      第35回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      広島市 広島市文化交流会館
    • 年月日
      2015-12-05 – 2015-12-05
  • [学会発表] 保健師が支援を行うネグレクト事例の様相と家族生活力量の特徴2015

    • 著者名/発表者名
      小林恵子
    • 学会等名
      第21回日本子ども虐待防止学会学術集会
    • 発表場所
      新潟市 朱鷺メッセ
    • 年月日
      2015-11-21 – 2015-11-21
  • [学会発表] 子ども虐待事例の家族生活力量向上を目指すアクションリサーチ2015

    • 著者名/発表者名
      小林恵子
    • 学会等名
      第74回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      長崎市 長崎新聞文化ホール
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-04

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公開日: 2017-01-06  

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