研究課題/領域番号 |
24593456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
野口 美和子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 名誉教授 (10070682)
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研究分担者 |
春山 早苗 自治医科大学, 看護学部, 教授 (00269325)
山崎 不二子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (20326482)
北村 久美子 旭川医科大学, 医学部, 名誉教授 (40292130)
石垣 和子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80073089)
大湾 明美 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (80185404)
前田 和子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (90190298)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 地域看護学 / 島しょ / 看護教育 / 教育プログラム |
研究概要 |
「島しょ看護」のキーワードで検索した105文献から島しょ看護の知識・技術をリストアップした。それぞれを教育内容の形で整理し14のカテゴリーを抽出、島しょ看護教育体系化の検討のための枠組みを仮説した。 ①【島しょ論】には、〈若者の流出と高齢者世帯の増加〉〈高齢者のセルフケアの発揮〉〈地縁による助け合い〉〈住民の多面的役割、多面的協力〉〈島民の生活力〉〈島民の島への思い〉〈島外者との一体感による協力〉〈人的・物的確保の困難と対策〉〈美しい自然〉〈伝統文化〉等である。②【島しょ地区の健康問題と解決する方略】で、島しょ地区の健康問題には、〈医療依存度の高い人の治療・療養の困難さ〉〈高齢者の健康障害とケアの深刻さ〉〈母子支援体制の遅れ〉〈生活習慣の乱れ〉等で、解決の方略は〈あるもの生かし〉〈住民主体の参加型の活動基盤づくり〉〈協働の課題解決で地域づくり〉〈専門職の柔軟な多機能性の発揮〉〈住民ニーズに応える使命感と地道な活動〉〈住民の文化理解への支援〉〈予防的な保健行動〉〈救急スキルの獲得〉等である。③【島しょ看護上の問題と支援方法】には〈島の暮らしを継続するためのセルフケア支援〉〈健康教育方法の工夫〉〈文化理解を重視した支援〉〈子育て・療育環境をつくる支援〉〈慢性疾患患者の環境づくり〉〈島外搬送に伴う支援〉等である。④【島しょ看護教育】には〈島しょ看護の原理・原則・理念を探求した教育〉〈公衆衛生看護の原理の島しょ看護への適用教育〉〈島しょ看護の教育的価値〉〈現任教育指導と実践から理論と実践の統合〉等である。その他、⑤【地域文化看護論】⑥【離島診療所・医療機関・医療】⑦【多職種連携・連携】⑧【島しょ看護論】⑨【島しょ看護職】⑩【島しょ看護能力・資質】⑪【遠隔通信機器などの活用】⑫【島しょ看護管理】⑬【島しょ看護研究方法と課題】⑭【国際島しょ看護】である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は島しょ看護教育の体系化に向けて、島しょ看護の実践と研究に必要な教育内容を探求確定し、看護学基礎教育としての学士課程、看護学の高度実践者育成としての博士前期課程、そして看護学の教育者・研究者を育成する博士後期課程のそれぞれの教育プログラム立案に資することである。平成24年度の研究計画は、島しょ看護学の教育内容のリストアップと整理の枠組みを検討することであった。105文献から島しょ看護に関する知識・技術をリストアップした結果、教育内容として14のカテゴリーを導き、島しょ看護教育体系化の検討のための枠組みを仮説できていることから、おおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の研究実施計画は、看護学教育の各レベル(学士課程、博士前期課程、博士後期課程)の教育目標に照らした教育内容の体系化である。そのために、①リストアップされた全体を見て枠組みに沿って教育内容を整理する。②整理された教育内容について、3つの教育レベルの教育目標(人材養成目標)に照らし合わせて整理する。③配置された教育内容をその順序性と適切な教育方法を検討する。 なお、研究者会議で検討された内容について、専門家検討会を開催し、意見を聴取し、完成度を高める。また、日本ルーラルナーシング学会に、研究成果「島しょ看護学の教育内容の枠組み」を発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は、島しょ看護の教育内容のリストアップをする作業の補助者に対し謝金を用意していたが、会議費などが予定額を越える見込みとなったため、可能な限り研究者による作業とした。平成25年度の研究実施計画では、未使用額108,462円を研究者会議などの会議費として使用予定である。
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