研究課題/領域番号 |
24593466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 新見公立大学 |
研究代表者 |
矢庭 さゆり 新見公立大学, 看護学部, 准教授 (40390249)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 要援護高齢者 / ソ-シャルサポ-ト授受 |
研究概要 |
本研究は、要介護状態にある高齢者(要援護高齢者)を対象としたソーシャルサポートと自尊感情あるいは生活満足感の関連を明らかにすることを目的としている。平成24年度は、国内外のソ-シャルサポ-トの授受に関する研究動向として、高齢者に限らず、分野を限定せずに関連する研究報告を整理した。要援護高齢者は、他者からのサポートを受領する機会が増える一方、その返報として他者に対してサポートを提供することが困難になる。したがって、要援護高齢者においては、サポート受領に対して十分な返報ができないことから生じる心理的な負債感から、自己評価(自尊感情)を著しく低下させている者も少なくない。平成24年度は、1地域の要援護高齢者を対象として調査を行った結果を学会誌に発表した(13.研究発表参照)。平成25年度は、作成した高齢者用ソ-シャルサポ-ト授受尺度の適用可能性の信頼性と妥当性をさらに検討するために、異なる地域、異なる対象(一般高齢者含)においての検証を行う予定である。現在、その対象地域を選定し、早々に依頼予定である。今年度行う本調査の結果をもとに、ソ-シャルサポ-ト授受に関連する要因として、健康状態、ADL等生活機能、サ-ビス利用状況、ネットワ-ク、環境等との関連を明らかにしていく予定である。さらに、行ったすべての研究結果をもとに要援護高齢者の社会関係を維持する支援、自尊感情の維持・向上に向けた取り組みについて検討をすすめていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は、「ケアマネジメント学」および「インターナショナルNursing Care Research」、「新見公立大学紀要」に計3本の関連論文掲載の他、第71回公衆衛生学会において結果の一部を発表した。調査対象地域の選定は、A県内の3県民局管内の2市町村に協力を得て実施する予定にしており、地域特性の違いを考慮し、都市部、郡部を含めた地域を選定し、調査の依頼をする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、本調査の実施とデ-タ解析を行う。対象地域の対象者を対象として本調査を実施し、ソ-シャルサポ-トの授受と自尊感情との関連性を明らかにする。デ-タ解析、報告、論文作成を行なう。平成26年度は、研究成果の公表として、報告書を取りまとめ、調査協力市町村に配付、報告をする。さらに、日本公衆衛生学会、日本老年社会学会、日本保健科学学会、日本ケアマネジメント学会等に結果の公表をする予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし。
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