研究課題/領域番号 |
24593486
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研究機関 | 山形県立保健医療大学 |
研究代表者 |
橋本 美香 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10537856)
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研究分担者 |
小野 幸子 宮城大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 特別養護老人ホーム / 看護職 / 死の看取り / 高齢者 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究目的は、特別養護老人ホーム(以下、特養)における看護職を対象とした「死の看取り」の教育プログラムを開発することである。 平成24年度は、第1段階として、「死の看取り」が推進できない理由を先行研究から抽出し、質問紙を作成した。その質問紙を用いて、「死の看取り」の推進に困難性を抱えている特養2施設の職員に対する自記式質問紙調査を実施し、「死の看取り」を推進する上での阻害要因を明らかにした。次に、阻害要因を回避し、「死の看取り」を推進する上での取組みから、看護職の教育内容を明らかにするために、「死の看取り」に先進的取組みをしている特養看護管理者4人に対するフォーカスグループインタビュー調査を実施した。以上の結果および文献検討より、特養看護職を対象とした「死の看取り」の教育プログラム試案(以下、教育プログラム試案)を作成した。 平成25年度は、「死の看取り」の推進に困難性を抱えている特養2施設に対し、第1段階で作成した教育プログラム試案に基づいて、研究者が看護職をサポートしながら「死の看取り」の勉強会および「死の看取り」の実践を実施した。 看取り期にある高齢者10人以上の看取り事例を収集する予定であったが、人の「死」に関わるデータのため、看取り期の入居者の事例の収集に時間を要し、データ収集および教育プログラム試案に基づいて看取られた高齢者の遺族調査、施設職員調査が平成26年度に遅延した。平成27年度はこれらのデータ分析し、教育プログラム試案の成果と課題を明らかにし、教育プログラム試案を精選し、教育プログラムの開発につなげる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教育プログラム試案に基づいて看取られた高齢者の遺族調査が終了した。また、介入した施設職員への質問紙調査が終了した。現在、結果の分析および評価を実施しており、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、「死の看取り」の教育プログラム試案に基づいて介入した施設調査の看護職の変化をプロセス評価とし、遺族調査と施設職員質問紙調査を結果評価として、教育プログラム試案の成果と課題を明らかにする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
「死の看取り」の教育プログラム試案に基づいて看取られた高齢者の事例を、10事例以上収集し、結果とする予定であったが、人の寿命にかかわることであり、10以上の看取り事例をデータとして収集することに予定よりも時間を要したためである。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は、収集したデータ分析のためのアルバイトへの謝金や、資料整理、図書購入費、教育プログラムの印刷代、郵送代、報告書の印刷代等に使用する予定である。
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