研究課題/領域番号 |
24593487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
原 美弥子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (00276172)
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研究分担者 |
眞鍋 知子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (40573598)
佐藤 正樹 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 助教 (30570163)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 心臓リハビリテーション / 中国医学(気功) / 運動療法 / 在宅看護 |
研究概要 |
【目的】心筋梗塞の2次予防として、在宅および大学キャンパスで実施するキャンパス心臓病支援事業に用いるプログラムを検討した。メディックスクラブ高崎支部(NPO法人ジャパンハートクラブ)は地域を基盤として運動療法と心臓リハビリテーションを組織的に活動している。そこで、そこに参加する心臓病患者および特定保健指導実施者を対象に運動プログラム(以下、運動Pとする)を介入し、メタボリックシンドローム(Mets)の改善、運動耐容能への影響を検討した。【方法】6カ月の期間で1回/週、運動P(60分)に継続参加したN事業所特定保健指導実施者7名(平均51.0歳、男性)を分析対象とした。運動Pはストレッチ、気功、エクササイズで構成し、エクササイズの内容はトレッドミル・エルゴメーター・サーキットトレーニングの中から対象者が選択した。運動P実施前と6カ月後で体重、腹囲、血圧(SBP/DBP)、心肺運動負荷試験(CPX)にて嫌気性代謝閾値(AT)、PeakVO2を測定した。各測定値を運動P実施前と6カ月後を評価した(t検定及びWilcoxon検定、有意水準5%)。【結果】運動P実施前の平均体重76.6kg、腹囲91cmは実施後はそれぞれ5.6kg、4.6cm有意に減少、実施前平均Peak VO2は26.71(ml/kg/min) より 6カ月後2.46(ml/kg/min)有意に増加した。一方、6カ月後平均血圧はSBP10.3、DBP8.6mmHg低下、平均ATは0.67(ml/kg/min)増加したが有意差は無かった。【結論】特定保健指導実施者は運動耐容能が高く、6カ月間の運動プログラムを実施してMetsは改善し、さらに運動耐容能の向上を認めた。今後は運動Pをキャンパス心臓病支援プログラムでの活用を検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
在宅および大学キャンパスで実施するキャンパス心臓病支援プログラム(CCSP)の開発およびその評価が検討できたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は運動療法、気功、リラクゼーションによるキャンパス心臓病支援プログラムの開発であった。今後は、心筋梗塞の2次予防のための包括的心臓リハビリテーションの内容として行動変容の方法を組み込み、教育、ストレス対処、在宅でのリハビリのモニタリング(健康記録表)方法をキャンパス心臓病支援プログラムに加える計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度はキャンパス心臓病支援プログラムに教育、ストレス対処、在宅でのリハビリのモニタリング(健康記録表)方法を組み込む計画である。 そのために心臓リハビリテーション・気功・高齢者医療保健介護等に関する書籍、ストレス対処方法の記録媒体作成のためのビデオカメラ、在宅での心臓リハビリテーションモニタリングのための腕時計型パルスオキシメータ、記録用ノート型パソコンなどを購入する。また、研究成果報告のための学会参加費およびかかる交通費、論文校正、論文投稿料などを支出する予定である。
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