研究実績の概要 |
【平成26年度 研究目標】生活支援技術を導入した在宅療養生活支援プログラムの評価 【研究目的】廃用症候群の改善のために作成された運動プログラムを, パーキンソン病患者を支援する家族介護者を対象に行い, 訪問看護における実施可能性を検討することである. 【方法】患者会主催の研修会において, 医療専門職者が廃用症候群の改善を目的としたバランスボールを活用した運動プログラムを, 1群事前事後テストデザインで行った. 参加に同意した家族介護者14名のうち, 自宅において患者が行う運動プログラムを4週間支援し,その後の調査にも協力を得られた9名(男性3名, 女性6名)を分析対象とした. プログラムの前後で自己管理スキル尺度を含む質問票調査を行い, プログラム終了後フォーカスグループインタビュー(FGI)による家族介護者のプログラム評価を行った. 【結果】平均自己管理スキル尺度得点は, 実施前27.4点で実施後は30.7点であり, 介入後の得点が有意に高かった(t=-2.956,df=8,p<.01). また, 思考の操作により自分自身を励ますような情緒的なスキルを示す質問項目において介入後の得点が有意に高かった(t=-2.53,df=8,p<.05). FGIにおいて, 運動プログラムの評価として[近接性][効果の手応え][安全の確保]が抽出された. 【結論】本プログラムは, パーキンソン病患者を支援する家族介護者に対して効果があり, 家族が必要とする援助方法として訪問看護実践に活用できる可能性が示唆された.
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