研究課題/領域番号 |
24593500
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
牧野 耕次 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00342139)
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研究分担者 |
比嘉 勇人 富山大学, その他の研究科, 教授 (70267871)
甘佐 京子 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70331650)
山下 真裕子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40574611)
松本 行弘 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10363962)
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キーワード | involvement / かかわり / 精神科看護師 / 研修 / プログラム評価 |
研究概要 |
既存の文献などから、研修原案を作成および検討し、精神科の状況に沿ったかたちに修正を行った研修プログラムを作成した。約半年間(月1回約90分)計6回、関西圏の精神科病院において、次の内容の研修を実施した。対象者は、研修に参加し、プログラム前後に自記式質問紙調査紙に回答した精神科看護師8名であった。 1回目:研究者が、かかわりに関する経験や本研修に期待することなどについて、個人面接を行い、研修の対象者のニーズを把握し、プログラムに反映させた。2回目は、精神科看護におけるかかわり(involvement)に関する講義を行った。3回目は、精神科看護におけるかかわり(involvement)に関する患者中心の事例を用いたグループワークを行った。4回目は、精神科看護におけるかかわり(involvement)の技術の修得に関するグループワークを行った。5回目は、研修のまとめを行った。6回目は、研修対象者がどのように本研修内容を理解してきたのか確認し、強化、修正、などを行った。 研修プログラムの評価については、次年度、アウトカム評価とプロセス評価を行う予定である。アウトカム評価では、研修プログラム実施の前後に、研修参加者と対照群(8名)に対して、かかわりの効果に関連することが想定される4尺度を用いた自記式質問紙調査を既に行っている。研修プログラムの効果を統計的に比較分析し評価する。それらの4尺度は、看護師版対患者Over-Involvement尺度(牧野, 2009)、看護師版対患者Under-Involvement尺度(牧野, 2010)、首尾一貫感覚尺度(山崎, 1999)、スピリチュアリティー評定尺度(比嘉, 2002)である。プロセス評価については、毎回の研修後に、研修内容の理解度や満足度などをきく自記式質問紙調査を既に行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
約半年という期間に6回の研修およびデータ収集を行ったが、対象施設および研究参加者の協力があったために、おおむね順調に研究を進展させることができた。
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今後の研究の推進方策 |
期間がながく、複数の参加者がいるために、偶発的な事情が発生する可能性もあった研修プログラムの実施とデータ収集は、既に終了しているので、今後は、データの分析を行い、論文執筆、発表を予定通りにすすめていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
6回を通して研修プログラムに参加できた対象者数が、病気や勤務の都合など、やむを得ない事情により、予定より少なくなった。そのため、面接の回数も減り、謝金や出張費など次年度使用額が生じた。また、統計分析ソフトを購入予定であったが、分析が来年度ずれ込み、そのソフトも来年度、購入することにしたため。 今年度購入できなかった統計ソフトを購入する。 本研究のテーマであるinvolvementの概念は、訳出が難しく、巻き込まれやかかわりなど複数の語が使用されている。また、その概念の構成要素である「経験の共有」は、現象学的な現象であり哲学的な要素が含まれている。さらに、あるがままの白紙のような状態で患者とかかわる必要性など、宗教学的な要素も含まれる。したがって、今後のプログラムの検討や論文作成に、多角的な文献による考察が必要となるため、日本語の大辞典や哲学書、宗教に関する書籍などを購入する予定である。
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