• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

リワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムの構築と評価

研究課題

研究課題/領域番号 24593506
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪府立大学

研究代表者

木村 洋子  大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (40280078)

研究分担者 長谷川 雅美  金沢大学, 保健学系, 教授 (50293808)
田嶋 長子  大阪府立大学, 看護学部, 教授 (60150992)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードMajor depression / Family Psycho-education / Nursing
研究概要

今年度の目的はリワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムの実施内容および実施期間,プログラム評価時期および方法を検討することである.
従来のうつ病者家族を対象とした心理教育プログラム(計6回,およそ3ヶ月)を実施後,プログラム参加者(ご家族)の希望によって,4つのコースに分ける.1つ目のコースはプログラムを終了し,ご家族から希望があった場合には相談等に応じる.2つ目のコースはプロセスレコードを活用した相互作用の見直しを中心に,ご家族ご自身の「気づき」を促す『うつ病者家族を対象とした継続プログラム』である.3つ目のコースは『うつ病者ご本人とご家族を対象とした問題解決プログラム』で,日常生活上経験する困難な出来事に焦点をあて,問題解決シートを活用し,行動レベルでの解決方法を検討する.ご家族からご本人の「頑張っている点」についてポジティブフィードバックを行うなど,ご家族のサポート力強化につながると考えている.4つ目のコースは現在休職しているご本人とご家族を対象とするもので,2つのプログラムを包含する.『うつ病者家族を対象としたゲートキーパー機能を強化するための心理教育プログラム』ではゲートキーパー機能を<うつ病の状態・変化に気づく>,<見守り>,<アドバイスを行う>とし,日常生活上経験する相互作用場面からゲートキーパー機能の強化を図る.『うつ病者とうつ病者家族を対象とした職場復帰準備性を高める心理教育プログラム』では日常生活行動に焦点をあてご本人の行動の拡大を目的としている.スモールステップな課題をご本人とご家族で設定し,日常生活の中で実施する.グループワークで課題達成状況の報告を行うとともに,ご家族からポジティブフィードバックを行う.ご家族のゲートキーパー機能を高め,日常生活行動の拡大から職業準備性を高め,リワーク(復職)につながると考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の目的はリワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムの実施内容および実施期間,プログラム評価時期および方法を検討することである.
リワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムの基盤となるにはうつ病者家族を対象としたプロセスレコードを活用した心理教育プログラムである.
リワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムは,現在休職しているご本人とご家族を対象とするもので,2つのプログラムを包含している.『うつ病者家族を対象としたゲートキーパー機能を強化するための心理教育プログラム』ではゲートキーパー機能である<うつ病の状態・変化に気づく>,<見守り>,<アドバイスを行う>について,プロセスレコードを活用した相互作用の見直しの中で,特に,<見守り>場面や<アドバイスを行う>場面を取り上げ,ゲートキーパー機能の強化を図るプログラム内容とした.『うつ病者とうつ病者家族を対象とした職場復帰準備性を高める心理教育プログラム』では,特に,ご本人の日常生活行動に焦点をあて,行動の拡大を目的としている.短期的・スモールステップな課題をご本人とご家族で設定し,日常生活の中で実施する.グループワークで課題達成状況の報告を行うとともに,ご家族からポジティブフィードバックを行うプログラム内容とした.
リワーク(復職)につなげるうつ病者とうつ病者家族の支援プログラムでは,ご家族のゲートキーパー機能を高め,ご本人の日常生活行動の拡大から職業準備性を高め,リワーク(復職)につながると考えている.

今後の研究の推進方策

平成25年度は,3つの視点をもって複合的に本研究を進めて行く予定である.
1つ目は,本プログラムの紹介方法の拡大である.現在,近郊都市の広報誌やパンフレットの配布等で行っている.今年度はプログラム参加者募集のため,プログラムを紹介した独自のホームページの立ち上げを行う.プログラム開催日程や連絡先等を記載し,広く参加を募る予定である.さらに,「掲示板」等を活用し,「いつでも」,「誰でも」相談できる場所の提供を行う.また,プログラム参加者を含む一般市民を対象に臨床で「うつ病治療・ケア」の携わる医師や看護師,精神保健福祉士等の講演等も企画し,広くうつ病に対する理解を深める啓蒙活動を行う予定にしている.
2つ目は,現在復職しているうつ病者ご本人を対象に,リワーク(復職)までの体験を中心にインタビュー調査を行い,体験内容とご家族・医療者に対するサポートニーズ等を明らかにする.
3つ目は,本プログラムを批判的に評価し,適宜プログラム内容に反映させる.これは研究分担者の参加観察により,プログラム実施者の実践内容を明らかにするとともに,プログラムの進行状況,内容,参加者へのアドバイス内容等を批判的に評価し,スーパーバイスを受けることによりプログラム内容に反映させる.

次年度の研究費の使用計画

平成25年度の研究費使用予定はプログラム紹介のためのホームページの設置と管理のための費用,講演会開催に伴う費用,インタビュー調査等の調査費用,さらに,研究代表者および研究代表者が日本うつ病学会等関連する学会に参加するための参加費および旅費が必要であると考えている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] うつ病の家族心理教育2012

    • 著者名/発表者名
      木村洋子, 長谷川雅美, 桑名行雄,上平悦子,森川知子,森田公美子
    • 雑誌名

      精神科

      巻: 20(6) ページ: 604,609

  • [学会発表] Family Psycho-education in Major Depression -Case Report-2012

    • 著者名/発表者名
      Yoko Kimura, Masami Hasegawa, Nagako Tajima
    • 学会等名
      Australia College Mental Health Nursing Conference
    • 発表場所
      Darwin, Australia
    • 年月日
      20121003-20121005
  • [学会発表] うつ病者の家族を対象としたプロセスレコードを活用した心理教育プログラムの実施と評価2012

    • 著者名/発表者名
      木村洋子,長谷川雅美,桑名行雄
    • 学会等名
      第9回 日本うつ病学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120727-20120728

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi