研究課題/領域番号 |
24593509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
川田 美和 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (70364049)
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研究分担者 |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00172792)
片山 貴文 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60268068)
岡田 俊 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (80335249)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 発達障害 / 家族 / 成人 / 自閉症 / 青年 |
研究概要 |
青年・成人期の広汎性発達障害者の家族に対するQOLを指標とした支援プログラムを開発するにあたり、今年度は、文献検討に基づき、集団を対象とする支援プログラム案の作成を行った。また、全国の発達障害者支援センターをはじめとする支援機関ならびに団体に対して、青年期以降の発達障害者の家族支援に関するアンケート調査ならびにインタビュー調査を実施した。 アンケート調査においては、現在行っている支援内容、また、集団アプローチを実施している場合には、その内容の詳細について質問を行った。結果、34の組織から回答があり、うち5か所は、該当する支援経験がないとの回答であった。残り29か所からは個別の支援内容に関する回答があり、うち9か所からは集団アプローチの実施内容にについての回答があった。さらにそのうちの1か所は、複数の集団アプローチを実施していたため、のべ10種類の集団アプローチ方法に関する回答が得られた。分析を行ったところ、家族の支援ニーズが多岐にわたることが顕著にあらわれており、また個別支援においても、集団アプローチにおいても、支援手法は非常に多様で、それぞれの組織がマンパワーやニーズ等の実情にあわせて工夫しながら実施していることが明らかとなった。 インタビュー調査は、現在実施している支援内容に関する聞き取りと研究者らが作成した支援プログラム案に関する評価を行うことを目的として実施した。結果として、24組織、46名から協力が得られた。現在、分析中であるが、アンケート調査同様、支援手法は多様であること、また、地域や組織のもつ特性により青年期以降の発達障害者の家族支援に関する関心の高さが異なることも明らかとなった。プログラム案については、多面的な視野での評価が得られ、修正に関する有益な示唆が多く得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初、平成24年度の目標は、家族のニーズ調査と、それに基づくプログラム案を作成することであった。しかしながら、研究者間で計画を練り直し、すでに積み上げられている知見を集積することの重要性を確認した。そのため、計画変更し、今年度の目標を、国内外の文献検討に基づき、プログラム案を作成することと、それに対する一次評価を行うこととした。プログラム案の作成と、支援者に対するプログラム評価を目的としたインタビュー調査はすでに終えており、プログラムの修正にむけて分析中である。よって、平成24年度の目標はすでに達成している。さらに、アンケート調査ならびにインタビュー調査からは、これまで明らかにされていなかった青年期以降の発達障害者の家族支援の実態も明らかとなり、また、プログラム開発に関して、多面的な視野での有益な示唆が多く得られたことから、計画は、予定通り、もしくは、若干、予定以上に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
1.一次評価に基づくプログラムの修正を行う。 2.修正プログラムについて、介入研究による二次評価を行う。 3.最終的なプログラムを提案する
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次年度の研究費の使用計画 |
1.最新の知見や情報収集のための文献購入や学会・研修参加のために使用する 2.平成24年度の調査に基づき、青年期以降の家族支援に関する実態を論文としてまとめ、学会発表ならびに投稿を行うためにかかる費用に使用する 3.介入研究に要する交通費や謝礼、会場使用料に用いる
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