研究課題/領域番号 |
24593509
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
川田 美和 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (70364049)
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研究分担者 |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00172792)
片山 貴文 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60268068)
岡田 俊 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (80335249)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 成人期自閉症 / 家族看護 / 精神看護 / 家族支援 / プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的である①青年・成人期の高機能PDD者の家族のQOLに着目した支援ニーズを明らかにすること、②支援ニーズに基づく集団を対象とした支援プログラムを開発することである。研究デザインは、18歳以上の高機能PDD者の家族支援経験を有する者(以下支援者と称す)ならびに18歳以上の発達障害者を家族にもつ者(以下家族と称す)に半構成的面接法によるインタビューを行い、質的分析を行うことで支援ニーズを抽出し、ニーズに基づくプログラム案を作成することとした。 結果、支援者28名と家族16名の協力を得てインタビューを行い、それぞれ質的に分析を行った。最終的に、双方の分析結果について、本質的な意味に注目しながら比較検討したところ、多くの共通点やつながりみられ、意味のまとまりとして統合することができた。結果として、《当事者に対する適切な理解と対応につながる具体的な支援》、《サポート資源の活用の拡大と継続の支援》、《家族同士の交流がもてる機会の提供》、《気づきの拡がりを通して主体性と自己コントロール力を高める支援》、《今後についての現実的な見通しが立てられる支援》の5つが導き出された。 これらの結果に基づき、3時間×2回の小集団を対象としたプログラム案を作成した。プログラムは、①子どもの発達特性と親の苦労、②自分の特性と生きづらさ、③医学における発達障害、④生きづらさに対する工夫、⑤苦労に対してできる工夫、⑥親のみなさんへのメッセージ‐同じ親の立場として‐、⑦より良い生活のためのコントロール、⑧6年間のひきこもりから就労までの歩み、⑨助けてくれる人・もの・場所、⑩親との関係・親の皆さんへのメッセージ‐子の立場より‐の10のテーマより構成され、各テーマごとにDVDを視聴した後語り合いの時間を設けている。
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