研究課題/領域番号 |
24593511
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
服部 園美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00438285)
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研究分担者 |
水主 千鶴子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30331804)
宮井 信行 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40295811)
石谷 朋子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (40614409)
上松 右二 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (90223502)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 中高年者 / 認知機能 / 動脈硬化 / 神経心理 |
研究実績の概要 |
中高齢者の認知機能は加齢とともにどのような側面が衰退,低下していくのか明確になっていない。また,社会・心理的,医学的背景が認知機能低下に及ぼす影響について,老年看護学分野での研究は行われていない。そこで、地域住民の大規模集団を対象とした疫学調査から中高年者の健康問題、特に認知機能や動脈硬化の程度に焦点を当て、その実態と知的活動との関連を明らかにすることを目的に調査した。調査対象は、和歌山県内の2町(かつらぎ町・みなべ町)に加え、今年度は上富田町を追加し、地域在住の住民(35歳から74歳)および、みなべ町後期高齢者、かつらぎ町後期高齢者の調査も実施した。 検査内容は、神経心理学的機能評価として記憶、注意、言語機能に関する個別検査を実施した。内容は、全般的な機能(MMSE)、論理記憶検査、注意機能検査(D-CAT:数字抹消検査)、言語流暢性検査(文字流暢性検査・意味流暢性検査)をおこなった。動脈硬化検査(医学データ)として、頸部エコー、PWV(脈波伝播速度)、ABI(足関節/上腕血圧比)、AI(動脈硬化指数)、運動負荷後血圧、血液検査を実施した。知的活動状況(アンケート調査)は、基本属性および知的活動の有無をアンケート調査した。また、老年科うつスケール(GDS-15)、レジリエンス(回復力)尺度を使用し調査を実施した。 本研究は、3年間に多量の神経心理学と医学データを多角的、学術的に蓄積できる。その蓄積されたデータを検証し、老年看護学の観点から中高年者に発進できる支援を構築することである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的は、地域住民の大規模集団を対象とした疫学調査から中高年者の健康問題、特に認知機能や動脈硬化の程度に焦点を当て、その実態と知的活動との関連を明らかにし、予防を主体にした心身の健康問題の支援に関するストラテジーの構築を目的としている。そのためには、多量の神経心理学と医学データを多角的、学術的に蓄積できることが必要となり、その蓄積されたデータを検証し、老年看護学の観点から中高年者に発進できる支援を構築していく必要がある。 調査対象は、和歌山県内の2町(かつらぎ町・みなべ町)に加え、今年度は上富田町を追加し、3町に居住する住民(35歳から74歳)の1430人である。また、みなべ町後期高齢者93人、かつらぎ町後期高齢者180人の調査も実施した。3年間の蓄積データは、述べ約4500人となり、データの蓄積は順調に進んだ。 しかし、データの蓄積に追われ、今年度予定であったデータの整理、分析が十分できなかった。また、分析後の中高年者への支援方法の検討がほとんどできていない。
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今後の研究の推進方策 |
蓄積データの分析を十分に行い、中高年者への支援方法を検討する。 1)知的活動の状況が中高年者の認知機能の低下の防止にどのように寄与しているのかを検討する。対象者を知的活動の有無で2群に分け、測定された認知機能(注意・言語・記憶)で群間比較する。 2)動脈硬化の程度が中高年者の認知機能の低下の防止にどのように寄与しているのかを検討する。頸部エコー、PWV(脈波伝播速度)、ABI(足関節/上腕血圧比)、AI(動脈硬化指数)、運動負荷後血圧、血液検査において数値の高低で2群に分け、測定された認知機能(注意・言語・記憶)で群間比較したいと考えている。 3)学会発表、論文にまとめる
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次年度使用額が生じた理由 |
市町村職員の協力があり、調査補助者が予定していた人数よりも少なくなった。そのため、計画していた人件費用の支出が減額となった。また、論文を書く予定で英文構成を計画していたが、予定通り進まなかったため、次年度に繰り越す状況となった。
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次年度使用額の使用計画 |
調査対象地域が3町と拡大したため、人件費や調査消耗品に使用する。また、得られたデータ整理を行い、分析し、論文にまとめる。
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