研究課題/領域番号 |
24593517
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
小野 美喜 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (20316194)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 介護老人保健施設 / 特定行為を行う看護師 / 看護実践 / チーム医療 |
研究概要 |
平成24年度は、老人保健施設で活動する特定行為を行う看護師(平成23年に開始した厚生労働省特定看護師(仮称)業務試行事業の下で特定行為を行う看護師、以下、特定看護師とする)の実践を可視化するためのフィールドリサーチが目的であった。 研究計画書の作成と研究安全倫理委員会申請を経て、対象施設での調査を実施した。調査の実施にあたっては、事前に他調査員とともに参加観察法の文献を用いた学習と、現地をイメージしながら観察トレーニングを実施した。調査対象施設とは複数回の打ち合わせを行い、調査日時、調査方法について検討した。利用者や施設の負担がないよう配慮しながら最終的な調査方法について確認し実施した。 調査は平成24年7月~平成25年3月の間の夏季と冬季で合計7日間行った。研究対象者は、特定看護師1名および他看護師2名である。具体的方法として次の1,2)のように実施した。1)調査員Aが特定看護師と一緒に行動し、1日約6時間の参加観察を行った。対象者の言動をメモにとり、利用者への看護行為やスタッフとのやりとりをメモした。参加観察終了時に、看護行為の場面等について、対象者がその時に意図したことをインタビューした。2)調査員Bが看護師と一緒に行動し、利用者への看護行為や特定看護師およびスタッフとのやりとりをメモした。参加観察終了時に、看護行為の場面等について、看護師がその時に意図したことをインタビューした。1)、2)のメモを電子記録におこし、各対象者の行動や意図について分析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は1施設のフィールドリサーチが目的であった。対象施設へのフィールドリサーチが終了しデータ分析中であり、概ね予定どおりである。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の計画は対象施設を増やして追加調査をしていく予定である。しかし現在時点で介護老人保健施設にて活動する対象者(平成23年厚生労働省特定看護師(仮称)業務試行事業の下で特定行為を行う看護師)が、対象者以外に登録されていない。増加がなければ、全国で唯一の対象者として、対象者の看護介入事例の病態ごと(尿路感染、転倒事例、発熱事例など高齢者特有の病態)の実践を詳細に分析することを目的に追加調査を検討している。現在の対象者を多角的に分析する方向で計画を修正する。
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次年度の研究費の使用計画 |
対象者が増えた場合は、予定どおりに対象施設への旅費、会議費、インタビュー調査等への謝金、データ起こし等への賃金にあてる。また、平成24年度調査の結果を学会等へ発表するための旅費を使用する。 対象者の増員が見込めないときは、介入事例を病態毎に詳細に分析できるよう、追加調査するための、旅費、対象者と施設への謝金、データ起こし等への賃金にあてる。
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