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2012 年度 実施状況報告書

初老期認知症者とその家族を支援する専門職を対象としたサポート・モデルの構築と検証

研究課題

研究課題/領域番号 24593543
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都橘大学

研究代表者

家根 明子  京都橘大学, 看護学部, 助教 (70413193)

研究分担者 西田 厚子  京都橘大学, 看護学部, 教授 (10324568)
小野塚 元子  京都橘大学, 看護学部, 助教 (30449508)
藤原 奈緒  京都橘大学, 看護学部, 助教 (50610515)
南 朗子  京都橘大学, 看護学部, 助手 (20637392)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード初老期認知症 / サポートモデル / 専門職
研究概要

2012年度(平成24年度)は研究初年度であり,初老期認知症研究と初老期認知症者とその家族を支援する地域包括支援センター職員および居宅介護支援事業者介護支援専門員(以下,専門職という)に関する文献や既存資料について研究会を3回開催してその検討を行った.
また,研究分担者と共に以下への参加を通して,認知症ケアへの海外の動向把握と初老期認知症者とその家族や専門職との関係構築により,研究推進の土台を固めた.
(1)「認知症国家戦略に関する国際政策シンポジウム」,「国際シンポジウム-東アジアにおける認知症と認知症ケア」への参加を通して,認知症ケアへの海外の動向を把握.(2)地域包括支援センター職員が抱える認知症困難事例を持ち寄り,認知症疾患医療センターの医師の助言を得て検討する場として定期的に開催されている「宇治市認知症ケアネットワーク」に2012年11月から参加.宇治市における地域包括支援センターでの支援実態の把握に努めた.(3)2012年12月から「レモンカフェ(初期認知症者とその家族を対象として居場所と相談機能を併せ持つメモリーカフェ)」の準備と運営に携わると共に,2012年10月からは「京都式認知症ケアを考えるつどい」実行委員となることで,初老期認知症支援に関する医療保健福祉専門職の実態と課題を検討.(4)京都府認知症と家族の会が主催する「若年のつどい」にサポーターとして6回参加し,継続的に参加観察を行い,家族が抱える課題とサポーターとして参加する専門職の関わりや課題をまとめた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は,定期的に開催した研究会において,(1)文献や既存資料を用い,分析課題の明確化とその意義の確認,(2)先行研究の検討による現在の研究水準の確認を行った.この結果,これらについて研究遂行に必要な以下の知見を得ることができた.すなわち,初老期認知症者とその家族への専門職の支援において,地域包括支援センターおよび居宅介護支援専門員などの専門職は,支援経験が少ないものの,初老期認知症者の増加に伴う支援が喫緊の課題という認識をしており,その方法を研鑽できる場や意見交換できる場を求めていること,支援のためのシステム構築の必要性を課題としていることが明らかになった.
オレンジプラン(認知症施策推進5カ年計画)が2012年6月18日に出されるなど,認知症者への支援において転換期を迎えた2012年度においては,研究対象である専門職の実態と課題の把握に重点を置いた.このため2012年度中に実施予定であった地域包括支援センターおよび居宅介護支援専門員へのインタビューやサポート・モデルの試案作成を2013年度実施に変更した.しかし,2012年度の様々な事業に専門職と共に携わることを通じて,次年度に計画しているデータ収集を行う基盤は形成することができたと考える.また,既に調査対象の基本的な了解も得ており,倫理審査も受け承認を得ることができている.以上のことから,研究は概ね順調に進展していると考える.

今後の研究の推進方策

2012年度に構築した対象者との良好な関係を基礎に,2013年度は以下のように研究を推進する.
(1)2012年度に引き続き,「レモンカフェ」,「宇治市認知症ケアネットワーク」,「若年認知症のつどい」への参加により初老期認知症者とその家族の現状と課題や専門職の支援についてさらに検討を進める.(2)併せて,地域包括支援センターおよび居宅介護支援専門員への初老期認知症者への支援についてインタビューを行い,データ収集と分析を順次進める.(3)それを踏まえてサポート・モデルの試案を作成し,専門職とともに研究会にてサポート・モデルの検討を行う.(4)サポート・モデルを用いて,初老期認知症者の支援に関する研修を企画・実施することで,専門職への支援について介入を行う.なお,実際の過程で生じた問題点などについては逐次検討し,調査および分析の方法や研究会の持ち方などについて修正を加えながら,研究を遂行する予定である.
また,2012年度および2013年度における研究成果をまとめ,学会等で報告を行う予定である.

次年度の研究費の使用計画

必要な消耗品は,概ね2012年度に揃えたため,今後はデータ記録・分析に必要な物品の補充が中心となる.また,2013年度は,「レモンカフェ」・「宇治市認知症ケアネットワーク」・「若年認知症のつどい」への旅費に加え,実施時期を変更した地域包括支援センターおよび居宅介護支援専門員へのインタビューに関する旅費やデータ整理のための研究補助者人件費が必要となる.また,データ収集・整理・分析が順調に進めば,サポート・モデルの試案を作成し,専門職とともに検討を行うため,研究会を開催するための会議費や旅費も必要となる.研究会の開催は研究の進展をみながら,臨機応変に対処する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 初老期認知症者とその家族を支援する介護支援専門員が捉えた課題―自由記述部分に書かれた思いの分析を通して

    • 著者名/発表者名
      家根 明子,西田 厚子,藤原 奈緒
    • 学会等名
      第17回日本老年看護学会学術集会
    • 発表場所
      石川県
  • [学会発表] 地域包括支援センターの専門職が捉える初老期認知症者支援の課題

    • 著者名/発表者名
      家根 明子
    • 学会等名
      第43回日本看護学会
    • 発表場所
      広島県
  • [学会発表] 初老期認知症者との関わりにおいてA自治体下の地域包括支援センター専門職が望む支援

    • 著者名/発表者名
      家根 明子
    • 学会等名
      第71回日本公衆衛生学会
    • 発表場所
      山口県

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公開日: 2014-07-24  

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