研究課題/領域番号 |
24593547
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
山崎 尚美 (平木 尚美) 宮城大学, 看護学部, 准教授 (10425093)
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研究分担者 |
百瀬 由美子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (20262735)
天木 伸子 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (40582581)
青木 菜穂子 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (50510997)
小野 幸子 宮城大学, 看護学部, 教授 (70204237)
堀口 和子 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (30379953)
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キーワード | 認知症高齢者 / グループホーム / 終末期ケア / 看護連携システム |
研究概要 |
研究の進捗状況:平成25年度は、研修会で使用する教材用DVDの作成および愛知県と宮城県において研修会を実施、その際に介入するグループホームのリクルートを行う予定でスタートし、当初の計画どおり、平成25年12月23日に愛知県(ウイングあいち,参加者39名)、平成26年1月11日に宮城県(宮城大学, 参加者81名)で開催した。また、研修会で使用する教材用のDVDは、実現可能性を考慮して小冊子(タイトル:認知症高齢者グループホームの終末期ケア)に変更して作成し、研修会開催時に参加者に配付した。研修会開催の事前に、ベースラインとして①知識の確認のためのチェックリスト(quiz)②参加者の死に対する認識を把握するため死生観についてデータを収集した。 研修会は、講義とグループワーク(情報交換)の2部構成で企画し、講義では小冊子に基づいて、医療用語の説明を加えながら、先行研究から得たデータや事例を提示して理解しやすい配慮をしながら講義を進めた。講義内容は、高齢者の死に関する現状・課題から始まり、終末期医療について、グループホームでの終末期ケアの方法、介護・医療・看護などの連携方法とその実際、家族への支援についてである。グループワークでは、①実施した終末期ケアの実際、②終末期ケアにおける介護者と看護者の連携に関する課題を討議内容とした。討議では、医療連携を困難にさせる要因についてや、看取りに対する不安を持つスタッフへの対応、家族連携への課題について各々のグループホームでの事例を通し話し合われ、全体で発表を行い情報を共有した。 参加者の理解度は、ほぼ理解できた・理解できたと回答した者が9割弱であり、介護職が大半を占めるグループホーム職員に対しての研修内容は妥当であった。リクルートについては、愛知県の8事業所、宮城県の21事業所が希望しており、今後介入するグループホームを検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度は、看護連携システムの一部である研修会を実施すること、継続して介入するためのリクルートを行うことが目標であった。また、研修会実施時に使用する教材としてDVDの作成を行う予定であったが、実現可能性を考慮して副読本として小冊子を作製することに変更し作成した。認知症高齢者のための終末期ケアに関する研修会は、愛知県と宮城県の2か所で実施し、データ収集を行った。また、今後の介入予定であるグループホームのリクルートを行った。リクルートしたグループホームに対して、継続介入するよていであったが現在はリクルート中であり、介入には至っていない。その理由として、複数のグループホームが希望しており、抽選での決定でよいのか、選択方法の再検討をしているためである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、最終年度であるため、愛知県と宮城県で継続的に介入しデータ収集を行うとともに、その知見を基に再度看護連携システムの修正(洗練)を行い、関西地区(大阪府・兵庫県・奈良県)のグループホームの職員に対して研修会を行い、有効性を検証する。 介入するグループホームの選択方法の再検討および決定が今後の課題である。また、関西地区への有効性の検証については、時間的制約があり研究期間を延長することも想定して研究を進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度、介入研究が計画より遅れており、兵庫県・愛知県・宮城県ともにデータ収集に関する旅費および調査に関する経費の使用がなかった。平成26年度は、介入を開始するために上記金額を使用する予定である。 物品費として、SPSS等のパソコンソフトを購入する経費として400,000円計上する。愛知県と宮城県のグループホームへの介入およびデータ収集に関する旅費として、500,000円を計上する。人件費・謝金は、データ入力に関する作業代金として100,000円計上する。また、報告書の作成代金として、その他79,978円を計上する。
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