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2013 年度 実施状況報告書

在宅認知症高齢者の急変時対応に関するマネジメントモデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24593549
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

松本 啓子  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (70249556)

研究分担者 名越 恵美  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (20341141)
キーワード認知症高齢者 / 在宅介護 / 急変時対応 / マネジメント
研究概要

在宅認知症高齢者を取り巻くハード、ソフトの両観点から介護福祉施設に勤務する介護職員及び看護職員と訪問看護ステーションに所属する看護職者の急変時対応の現状と取り組みを明らかする。そのためには以下の3つの側面から調査を行う必要がある。
1. 家族介護者からの応援要請の可能性が高いと想定される、訪問看護ステーションの職員を取り巻く急変時対応に関する現状を明らかにしている。(質的介入)
2. 認知症高齢者の利用率が高いと考えられる介護福祉施設の職員を取り巻く急変時対応に関する現状を明らかにしている。(質的介入)
3. 上記2点の質的介入を試みた後、その結果を総合的に分析することで、次段階として、施設職員への介入の根拠を探るための量的調査を実施しているところである。
上記の結果から、急変時システムに繋がるリスクマネージメントモデルの構築へ向けての指針を得ている。急変時対応に対する家族介護者への支援システムや介入システム、社会的支援システムを説明するモデルとして系統立てたマネジメント指標の作成を試みることで提言に繋がると考えられるため具体的な方法論、システム提言に繋がる内容に特化した報告や文献レビューを行ない、終了している。これらをもとに、第2段階として、実態調査である。在宅認知症高齢者の容態急変の実状について、家族介護者、及び施設職員から調査を行う。第3段階として、量的調査となっている。本研究の主要課題の一つは、在宅認知症高齢者の急変時対応の家族介護者を取り巻くハードソフト面の環境の実態を明らかにした上で系統化した医療と福祉のコーディネート力へと繋げるために総合マネジメント指標の作成を課題の一つとしている。その場合の量的質的両面からの実態調査をもとに、指標の作成を行っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献レビューとして、家族介護者を取り巻くハード、ソフト両面の環境調整に関する文献、また、施設を統合的に捉えた上で家族へ還元できる調査や報告を中心にレビューを行い終了させている。調査実施(事例調査)としては、訪問看護ステーションの職員を対象に、急変時対応に関する調査として質的に実態調査を行った。調査(事例調査)結果の分析では、質的に行った実態調査で得られたデータの分析を行っている。平成25年度「質的調査の取りまとめと検討及び質問紙調査(量的)の検討」として、調査実施(事例調査)の手法で、介護福祉施設の職員を対象に、急変時対応に関する調査として質的に実態調査を行った。調査(事例調査)結果の分析では、質的に行った実態を明らかにしているところである。事例調査の総合的な取りまとめと次段階の量的調査の検討としては、訪問看護ステーション、介護福祉施設の職員の急変時対応に関する実態調査から、介入の可能性の示唆を得られうる量的調査票の検討を行った。平成26年度実施に向けて「施設職員対象の質問紙調査(量的)の実施」を開始し、量的調査票の作成と実施の手法では、施設職員対象に、リサーチクエッションの構成、調査票の作成、本調査を実施している。平行して、調査対象地区への協力の依頼、データサンプリングを行っているところである。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては、量的調査の分析の段階に進む。量的分析から研究の分析枠組みの総合マネジメントモデルの構築へ向けての検討を行う。平成27年度へむけて「マネジメント指標の作成と研究科課題のまとめ」を行い、マネジメント指標の作成を試みる。研究1~3年目の調査をトータルの捉え、総合的に介入できるモデルとして、解決へ向けてのマネジメントモデルとしての指標を作成する。研究成果のまとめとしては、マネジメントモデルとしての位置づけを概念化したうえで、研究成果としてのまとめを行う。順次、予定の内容手順に沿って進めていく予定である。なお今後長期的な見通しとしての課題では、家族介護者を取り巻く要因分析を中心課題とした研究に取り組むことで、系統化したコーディネート力へと繋げることが可能となる。その結果得られた的確な根拠に基づいた介入の検討及びその評価を試みたいと考えている。

次年度の研究費の使用計画

研究の進度としては、順調に進んでいる。進捗状況は順調であり、当初予定していた量的な調査の実施期間が年度の変わり目であったっため、前後する期間に見積もりが動く状況となってしまった。
予定通りの進度である。調査期間が年度の変わり目であったことから、見積もりの予算書類が動くのに、時間的な誤差が生じていた。当初の予定通り、平成26年度、データ入力や分析に向けた予算として計上することとしている。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (10件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Emergency Nurse' perceptions of Sudden changes in homebound older People with Dementia2013

    • 著者名/発表者名
      NAGOSHI,Megumi, MATSUMOTO,Keiko, KIRINO ,Masafumi
    • 学会等名
      ACEM2013
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京)
    • 年月日
      20131024-20131024
  • [学会発表] Feelings Regarding Care among Participants in Support Groups for Families Caring for Family Members with Dementia - Focusing on Discussions during Group Meetings2013

    • 著者名/発表者名
      MATSUMOTO, Keiko , Jiang, Bo
    • 学会等名
      The 20th IACG World Conference of Gerontology and Geriatrics
    • 発表場所
      Coex(Seoul,Korea)
    • 年月日
      20130625-20130625
  • [学会発表] The Meaning of Successful Aging in China2013

    • 著者名/発表者名
      Jiang, Bo , MATSUMOTO, Keiko
    • 学会等名
      The 20th IACG World Conference of Gerontology and Geriatrics
    • 発表場所
      Coex(Seoul,Korea)
    • 年月日
      20130625-20130625
  • [学会発表] Study on the Feelings of Welfare Personnel regarding Family Caregivers Caring for Elderly Persons Requiring Nursing Care:Focusing on Difficulties when Providing Support2013

    • 著者名/発表者名
      MATSUMOTO, Keiko, KIRINO, Masafumi, TAKAI,Kenichi
    • 学会等名
      11th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      Hyatt Regency Minneapolis(Minnesota,USA)
    • 年月日
      20130620-20130620
  • [学会発表] Study on the Feelings of Welfare Personnel regarding Family Caregivers Caring for Elderly Persons Requiring Nursing Care:Focusing on Solutions for Difficulties when Providing Support2013

    • 著者名/発表者名
      KIRINO,Masafumi, NAKAJIMA,Kazuo, TAKAI,Kenichi, MATSUMOTO, Keiko
    • 学会等名
      11th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      Hyatt Regency Minneapolis(Minnesota,USA)
    • 年月日
      20130620-20130620
  • [学会発表] Feelings of Family Caregivers Caring for the Demented Elderly regarding Handling of Emergencies - Based on Interviews with Family Caregivers -2013

    • 著者名/発表者名
      TAKADA,Nari ,TOKUNAGA, Mizuki, DEGUCHI, Haruna ,HORI,Haruka, MIYASHITA ,Kazuki, NANBA, Akari, HAMADA, Naho, MATSUMOTO,Keiko
    • 学会等名
      11th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      Hyatt Regency Minneapolis(Minnesota,USA)
    • 年月日
      20130620-20130620
  • [学会発表] Feelings regarding Care of a Male Family Caregiver Caring for a Demented Elderly Family Member at Home2013

    • 著者名/発表者名
      TOKUNAGA, Mizuki, KIRINO,Masafumi, TAKADA,Nari,  MATSUMOTO, Keiko
    • 学会等名
      11th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      Hyatt Regency Minneapolis(Minnesota,USA)
    • 年月日
      20130620-20130620
  • [学会発表] Study on the Feelings of Welfare Personnel regarding Family Male Caregivers Caring for Elderly Persons Requiring Nursing Care:Focusing on Support for Assistance at the Community Level2013

    • 著者名/発表者名
      KAMETAKA, Yasuyo, KOMOTO,Noriko, KIRINO, Masafumi , NAKAJIMA, Kazuo, TAKAI, Kenichi, MATSUMOTO, Keiko
    • 学会等名
      11th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      Hyatt Regency Minneapolis(Minnesota,USA)
    • 年月日
      20130620-20130620
  • [学会発表] 認知症高齢者の家族会活動に継続して参加している家族の思い-近所との不和を抱えつつ自宅で夫を看ていた事例-2013

    • 著者名/発表者名
      松本啓子, 羽井佐米子, 池田敏子, 清田玲子
    • 学会等名
      日本老年看護学会第18回学術集会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪府)
    • 年月日
      20130606-20130606
  • [学会発表] 認知症高齢者の家族会活動に継続して参加している家族の思い-通所施設を活用しながら自宅で妻を看ている事例-2013

    • 著者名/発表者名
      羽井佐米子, 松本啓子, 池田敏子, 清田玲子
    • 学会等名
      日本老年看護学会第18回学術集会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪府)
    • 年月日
      20130605-20130605
  • [図書] 看護学生・新人のための看護ケアに活かす感染対策入門ガイド2013

    • 著者名/発表者名
      寺田喜平, 中西啓子, 津島ひろ江, 松本啓子
    • 総ページ数
      155(69-72,145,150)
    • 出版者
      診断と治療社

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公開日: 2015-05-28  

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