研究課題
在宅認知症高齢者の抱えるリスクには様々なものがある。元々の持病の悪化や憎悪、容態の急変に加えて、転倒や事故など予期せぬ事態も想定される。本研究では、在宅認知症高齢者に係る様々な視点から急変時対応に関する現状の把握を試み、加えて的確な急変時対応に繋がるコーディネートに向けた示唆を精査し、該当領域へのより具体的な提言を行うことを目的に、研究に取り組んだ。具体的研究内容としては、該当領域における文献検討を通して、わが国における在宅認知症高齢者の急変時対応の現状を研究の領域から概観した。そこでは、在宅における認知症高齢者の急変時対応に関するシステムが成立していないこと、介護福祉施設における急変時対応は、マニュアルの存在はある事など、いくつかの示唆に繋がった。また、介護老人福祉施設に所属する多職種からインタビューを行い、高齢者の容体急変時対応に関する認識や思いを質的に分析した。これらの結果から急変時対応時の多職種連携の重要性や、マニュアルの形骸化の傾向などいくつかの検討すべき点が明らかになった。またそれらの結果を通して、量的分析では、介護士における急変時対応リスク尺度の作成において、知識不足や知識の枯渇と判断時の不安や重要性の認識の2点が下位因子として抽出された。そのことから介護老人福祉施設における介護士の思う「急変時対応リスク」の要因から、在宅認知症高齢者を介護する家族への援用の可能性が明らかとなった。
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