本研究は日本における子どもの熱中症予防対策としての熱中症予防指針を作成するために行った。3年間の研究調査から、以下の2点に焦点を絞って成果が認められた。(1)子どもの夏の遊びやスポーツ活動の時間帯について、過去から気温が高い熱帯地域(沖縄,台湾)では昼の時間帯の子どもの遊びやスポーツ活動が実施されていな傾向を示したことから、気温が最も高くなる時間帯の外遊びやスポーツ活動を避けることの必要性が示された。(2)生活習慣として、スポーツ習慣者は春から夏にかけての発汗機能の向上、即ち暑熱順化が成されているが、非習慣者はこの順化が進みにくいことを示したことから、運動習慣の熱中症予防の効果が示唆された。
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