研究課題/領域番号 |
24600011
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
藤田 委由 島根大学, 医学部, 教授 (70173440)
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研究分担者 |
三浦 美樹子 島根大学, 医学部, 助教 (40447925)
並河 徹 島根大学, 医学部, 教授 (50180534)
田辺 剛 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80260678)
天野 宏紀 島根大学, 医学部, 助教 (80293033)
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キーワード | 学校保健 / 情報機器利用 / ストレス / 疫学 |
研究概要 |
本研究の目的は、島根県出雲市立第一中学校区の小学4年生、中学1年生を対象に情報機器利用と生体内ストレス指標との関連を横断研究により解明することである。 ①対象者の選定 島根県出雲市第一中学校区は小学校が3校、中学校が1校より構成されている。平成25年度は小学4年生170名(男97名、女73名)、中学1年生211名(男110名、女101名)、合計381名(男207名、女174名)の疫学資料を収集した。 ②情報機器利用に関する疫学資料の収集 平成25年10月、我々は情報機器利用に関する疫学資料を自記式質問票「生活に関するアンケ-ト」により収集した。質問項目は性、学年、学校名、平日のテレビの1日視聴時間、ビデオゲ-ムの1日使用時間、携帯電話の1日使用時間、パーソナルコンピュータ-の1日使用時間である。小学4年生、中学1年生は本人が質問票に記入した。担任の先生が質問票を配布し、その場で回答済みの質問票を回収した。疫学資料の信頼性を高めるために、各学校に於いて共通の質問票と共通の質問マニュアルを使用し、標準化された自記式質問票調査を実施した。 ③ストレス評価指標の収集 平成25年9月、我々は出雲市教育委員会、出雲市学校保健会、出雲学校医会の協力により小学4年生、中学1年生を対象に血漿中のコルチゾルを測定した。ストレス評価指標の有効性と正確性を保持するために、血漿中のコルチゾルの測定は同一測定者が同一測定装置を利用して実施した。 ④データベ-スの作成 平成25年度に収集した情報機器に関する疫学資料とストレス評価指標の成績をコンピュ-タ-に入力しデータベースを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①対象者の選定及び疫学資料の収集 島根県出雲市第一中学校区の小学4年生、中学1年生の学生数は381名である。この381名の中、381名(100%)の疫学資料を回収した。 ②ストレス評価評価指標の収集 ストレス評価指標として血漿コルチゾルの他に、Asymmetric Dimethyl arginine (ADMA)の測定を準備した。平成24年度のADMA測定は平成25年度中に実施することが出来た。平成25年度のADMA測定は準備が調わず、延期されている。しかしながら、被検者の血液検体は採血後、凍結保存されており準備ができ次第測定できる。 ③データベースの作成 平成25年度に収集した381名分の疫学資料はデータベース化されている。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は研究計画・方法に従って、①対象者の選定、②情報機器に関する疫学資料の収集、②デ-タベ-スの作成を推進する。 次に、平成24年度から平成26年度までの3年間にわたり収集した1,200名の疫学資料を解析し、情報機器利用とストレス評価の関連を横断研究により明らかにする。 適切な情報機器利用時間の提言 本研究の成績に基づき、出雲一中校区の幼稚園、小学校、中学校がそろって情報機器利用時間の目標を作成し、地域ぐるみの生活習慣の確立を目指すことが出来る。 。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度と平成25年度の2年間にわたるストレス評価指標の測定のために800名分の採血用消耗品、コルチゾル測定ELISAキット、抗体等消耗品、LC-MS/MSカラム等消耗品を準備する予定でいたが、実際は730名分の消耗品が必要であった。その結果、158,365円の差額が生じた。 平成26年度はストレス評価指標測定のための消耗品購入と24年度から26年度の3年間に収集した疫学資料の作成、整理のための賃金、謝金に利用したいと考えている。
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