形成的フィールドワーク(當眞2004)を方法論として、親子の成長を支える体験型子育て支援実践に熟達した保育士がその専門性を他の保育士に受け継ぐ営みを保育所の日常活動の中に織り込む際に生じる問題を同定し、創造的継承にはどのような保育所全体の体制上の工夫が必要かを実践形成的に明らかにした。 本研究の体験型支援を担当するには一般の保育とは異なる力量を要するが、担当前年度の準備的参加、熟達保育士の支援の観察、ケースの記録と検討、支援実践現場での専門家による実演や解説などの介入支援を効果的に織り込むことで、担当者の力量を育むことが可能になることを具体的な実践形成を通して明らかにした。
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