| 研究課題/領域番号 |
24600016
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 滋賀県立大学 |
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研究代表者 |
竹下 秀子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (90179630)
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| 研究分担者 |
佐々木 一泰 滋賀県立大学, 人間文化学部, 講師 (70433240)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 多文化共生 / 多文化保育 / 絵本読み聞かせ / 日本語指導 / 母語指導 / 滋賀県 / 外国籍住民 / 子育て環境 |
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| 研究概要 |
滋賀県東北部の外国籍居住者を主たる対象に、胎児期からの絵本読み聞かせプロジェクトを推進し、子どもの発達に関する基礎研究を実施するとともに、家庭および保育園、地域の子育て環境整備のための基礎資料を得ることを目的とした。具体的には、１）この地域の認可および無認可保育施設における多文化保育の実態について、2010年度に得た資料を素材に検討し、保育者が把握した子どもの発達や生活における「気になる姿」、日本語指導および母語指導の取り組み状況、県内外国籍住民のうち多数を占めるブラジル人の経営・運営による保育施設の実情という側面からこの地域に求められる「多文化な子ども」への支援の課題を明らかにした。さらに、２）胎児期からの絵本読み聞かせが及ぼす胎内および出生直後の母親への応答性の個人・社会文化差を検出するための胎児・新生児を対象とした実験、３）言語獲得期の「多文化な子ども」を対象とした保育園での遊び、絵本読み聞かせ場面での発話、ジェスチャー、表情変化、対人行動にかかわる発達的変化を検出するための自然観察を実施した。また、４）この地域における「多文化な子ども」の日本語指導と母語指導の習得状況を把握するため、語彙調査を実施した。５）地域のマジョリティである日本人の母子を研究参加者に含めて、絵本読み聞かせ場面を外国籍母子および地域一般住民と共有することで期待される「子ども・子育て多文化コミュニュティ」の生成について、地域づくり実践の手法によって診断評価するための場として地域および保育施設で実施するプレスクールの設計に着手した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
１）胎児期からの絵本読み聞かせが及ぼす胎内および出生直後の母親への応答性の個人・社会文化差を検出するためのデータ収集、２）言語獲得期の子どもの家庭に絵本読み聞かせが導入されることの日本語と母語の習得にかかわる効果、３）保育園において絵本読み聞かせが導入されることによる遊びに見られる創造性と想像性の発達にかかわる効果を明らかにする。さらに、地域のマジョリティである日本人の母子を研究参加者に含めて、４）絵本読み聞かせ場面を外国籍母子および地域一般住民と共有することで期待される「子ども・子育て多文化コミュニュティ」の生成について、地域づくり実践の手法によって診断評価し、実践と評価法の有効性、有用性を検証する。以上、本研究の目的とした各事項について、関連する活動を組織することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度に開始した研究課題ごとのデータ収集を適宜改良して継続するとともに、「多文化な絵本読み聞かせ」プロジェクトによる「子ども・子育て多文化環境」の診断評価を実施する。評価法として環境タイプの細かな分析が可能で、子育て環境としての特性、子どもや地域居住者の特性を分析する効果のあるものの開発をめざす。さまざまな社会文化の人々が混在する場に生成する、その地域特有のプレコミュニケーションの様式を解明したい。さらに、さまざまな社会文化の人々のコミュニケーションを促す手法づくりであるワークショップに着目し、その場でとりあげる絵本の選書の方法、社会文化の特性や差異のとらえ方、参加者の潜在的な欲求の探索と取捨選択の如何などの検討を通じて、子ども・子育て多文化環境の質の向上に貢献する地域づくり推進のための交流企画のフレームワーク、運営におけるさまざまな指針を得ることをめざす。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
収集したデータの整理、分析作業従事者の確保ができにくい時期があり、「人件費・謝金」に未執行が生じた。同費目で次年度に繰り越して使用する予定である。
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