本研究は、こどもの自然体験活動が親の余暇活動の充実等に影響を与えているのではないかという仮説のもと、二世代への調査を通じてこどもの自然体験活動が親にどのような影響を与えたのかについて検証を試みた。研究の結果、調査対象事例のいずれにおいても子どもの自然体験活動が保護者の自然に関する知識の涵養、家庭でのレクリエーション活動の活性化等に一定の波及効果をもたらしていることが明らかとなった。このような保護者への波及効果は、家族でのレクリエーション活動の向上等につながりうることから、今後の自然体験活動の発展には保護者の興味・関心を喚起するプログラムの充実が必要とされているのではないかと考えられた。
|