研究課題/領域番号 |
24600018
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
青木 豊 目白大学, 人間学部, 教授 (30231773)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 乳幼児 / 関係性評価 / 親乳幼児精神療法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、以下2つの乳幼児-養育者の関係性評価法の信頼性・妥当性を検討することにある。2つの評価法とは,乳幼児-養育者の相互交渉(Interaction)の評価法「Caregiver-Child Structured Interaction Procedure」と、養育者の乳幼児との関係についての表象の評価法「Working Model of the Child Interview(WMCI)」の2つの評価法である。対象は、相州乳幼児家族心療センターを訪れた連続的な症例で、最新のものからさかのぼり、両親が研究に同意した乳幼児とその養育者を対象とする。 2つの評価法は,それぞれライセンスが必要であるが,これらのライセンスの取得は完了している。また本研究の対象となる症例のピックアップ,データの入力等の作業も終了しつつあり,今後はそれらのデータの精査が必要となる。 また評定者間の一致度を測定するために,WMCIに関しては2名の評定者に同じ症例を評定してもらい,評定が合致するか,またずれた場合は,どのようなずれが生じ,またそのずれは協議により修正可能なものであるかなどを検討している。 一方,上記2つの評価法の評定は,1事例につき3から4時間かかる場合もあり,評定の完了が目標症例数(50から70例)に達していない。現状では30例足らずの評定が終了しており,今後目標の症例数を満たすべく作業を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
すでに述べたように評定者の資格の取得,症例のピックアップ,各症例のデータ入力などは,多少の遅れはありつつも完了に向かっている。 ただ上記の遅れが,2つの関係性の評価の評定に影響し,評定が遅れているのが現状である。ただ本研究は「Caregiver-Child Structured Interaction Procedure」および「Working Model of the Child Interview(WMCI)」の信頼性,妥当性の確認を目的としているため,評定に関しては丁寧に行い,また得られた評定に対する検証も重要であると考えられる。 そのため現在は,「Working Model of the Child Interview(WMCI)」の一部の症例に対し,2名の評定者に同じ症例の評定を依頼し,その結果をすり合わせ,評定者間の一致度,信頼性を確認しつつ作業を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進に関しては,2つの関係性の評価法の評定の完了を目指している。依頼した評定者は,丁寧に尚且つ迅速に評価を進めてくれている。そのためこの作業の完了を待ちつつ,その間に研究責任者の方では,評価法の評定結果が提出され次第,統計的な検討に入れるように準備を整えていく必要があると考えられる。 以上のことから,主要な作業の一部は一定程度完了しており,また未完の作業の一部も作業そのものには入っていることから,大きな課題は予想されない。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由としては,すでに述べたように2つの関係性の評価の評定が遅れていることが挙げられる。それに伴い,得られた結果を精査する時間がなく,そのために当初予定していた学会等への成果の発表が遅れており,成果発表のための資金を次年度に繰り越す必要が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
使用計画としては,本研究で得られた成果を学会等で発表することを予定している。それに伴い統計的な処理を行う必要があり,その点に関して統計の専門家の助言が必要であると考えられる。そのための謝金が必要であり,また成果の発表に際して生じる旅費や大会参加費などに充当する予定である。
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