研究課題/領域番号 |
24600027
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋野 公宏 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30391600)
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研究分担者 |
柴田 久 福岡大学, 工学部, 教授 (40352083)
雨宮 護 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (60601383)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 移動自由性 / 住民参加 / 防犯環境設計 / 犯罪不安 |
研究実績の概要 |
研究実績の概要 子どもの安全・安心に対する高い市民ニーズに対応して、「地域安全マップ」など、子どもの危機回避能力を高める教育などの取り組みが行われているが、子どもの移動自由性の確保の観点からは、犯罪などの起こりやすい環境の改善も合わせて進める必要がある。本研究は、住民参加、地域特性、コミュニティ強化などを重視する「防犯まちづくり」の手法に基づき、地域住民が自発的かつ漸進的に公園、通学路などの屋外環境を改善するためのプログラムを実践的アプローチによって開発するものである。主な実績は以下の通りである。 ・公園の環境改善を行う松山市久米地区で、公園の利用状況や犯罪不安感に関するアンケートを実施し、地域住民による改善のプロセスとともにBuilt Environment誌(英国)および日本都市計画学会に発表した。また、福岡市城南区で地域住民と行った公園の安全性に関するワークショップの成果も日本都市計画学会で発表した。 ・福岡市による警固公園(福岡市中央区)の改修において、「防犯と景観の両立」をコンセプトにデザイン協力した。園内での補導件数が減少するとともに、「土木学会デザイン賞2014」を獲得するなどした。 ・足立区および東京都と協働して屋外環境改善プログラムを開発した。足立区では区内2地区をモデル地区に選定して、住民ワークショップを経てまちづくり憲章を策定し、その方法論を基に「防犯まちづくり推進地区認定制度」を立ちあげた。東京都では都内2自治体をモデルに選定して地域の危険箇所点検を行った結果を踏まえ、「地域の危険箇所改善ガイドブック」と「地域の危険箇所点検と環境改善の手引き」(リーフレット)を作成、公開した。なお、北九州市でも「防犯コミュニティガイド」作成に協力し、助成期間終了後も公園の防犯改修を進めていく予定である。
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