近年の放射線診療において「こどもの反復被ばく」による健康影響ついての関心が高くなってきている。そこで、マウスを使って「反復被ばく」による寿命短縮とTリンパ腫発生率を調べた。その結果、1週齢被ばくの場合、1回照射と反復照射、反復の場合は照射の間隔によって影響の大きさが異なった。7週齢被ばくは、影響は照射方法に関係しなかった。反復被ばくの効果は年齢に依存することを明らかにした。また、小児のCT撮影の実態調査を行ったところ、撮影線量は、国際的な診断参考レベルとほぼ同値であった。調査の一部は、我が国の診断参考レベルとして採用された。今後、個人の撮影の追跡が必要であると思われた。
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